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2021/01/24

第6話

幕間:ディア・クロウリーの葛藤
学園長室

今現在、学園長室には学園長であるディア・クロウリーしか居ない。日々やってくる書類仕事をこなしているのだ。やってもやっても終わらない。それに今年は、イレギュラーなことが立て続けに起こっている。それにより、いつもの1.2倍の書類量である。それこそ、過労死してもおかしくない量の書類である。
いま、学園長の頭を悩ませている存在は、モンスターであるグリムと一緒に生徒として通わせている、監督生ユウのことである。
彼は知っている。「彼」が「彼女」であることを。
そして、彼女の過去を。
ディア・クロウリー
ハァ……、私はどうしたらいいんでしょうか……?
彼女の過去を知っているのは、私だけ、……いえ、彼女が信頼した人間だけ。
ディア・クロウリー
恐らくは……皆さんには話していないでしょう……。
もしくは、グリムくんだけに……でしょうか。
回想

入学式後の学園長室
いま、この場所に、闇の鏡に魔力がなく、帰る場所もないと言われた新入生が居る。
ディア・クロウリー
さて、この学園にいて頂くのはいいんですが…………
まぁ、信用出来ないでしょうが、秘密は守ります。なので、あなたの元の世界での生活を、事細かではなくていいですが、話していただきたいのです。
ユウ
ユウ
なぜ……でしょうか
ディア・クロウリー
あなたがこの世界で生活していく中で、元の世界を忘れてしまうということがないように……です。
ディア・クロウリー
先程も言った通り、秘密は守ります。
ディア・クロウリー
話していただけませんか?
ユウ
ユウ
……………………わかりました。いま話せる分だけ、話します。
それから、彼女の口からつむぎ出された言葉の中に、自分たちでは考えられないような事が多すぎた。曰く、自分は愛人の子供で母親に生まれた時から、疎まれていた。
曰く、自分は愛人の子供で母親に生まれた時から、疎まれていた。
曰く、本家の血筋ではあるが両親が正式に婚姻しておらず(先程も言った通り愛人の子供なので)父は居ないと思えと育てられたということ。等など
このツイステッドワンダーランドては考えられないような事が彼女の身に起きていた。
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ディア・クロウリー
あのお話をしたのは、恐らく辛かったでしょうね。悲しそうな顔をしていましたし……
ディア・クロウリー
あれから、あの日から、1年がたち、学園も落ち着いてきました……。それに、この世界も、あの子を拒絶しはじめています。
ディア・クロウリー
この世界をとるか、元の世界をとるか、あのこはどちらを選んでくれるでしょう。
そのつぶやきは、本人しかいない空間で、消えていった。