第13話

記憶
269
2021/05/23 10:54
ディア・クロウリー
監督生さんが帰るにあたって、言わなければならないことがあります。
ディア・クロウリー
それは…………、帰ってしまったら、監と……ユウさんは、この世界で過ごしたことを、…………忘れてしまいます。
???!!!
リドル・ローズハート
そんな…………、そんなこと……忘れてしまうのかい?ここでのことを?
アズール・アーシェングロット
僕が知る限り、ユウさんはとても楽しそうでした……。それを……忘れてしまうなんて……!
ユウ
ユウ
………………嫌です。忘れたくなんか……ありません……!
ユウ
ユウ
覚えていたいです。帰ってからも。
ユウ
ユウ
覚えているためには、どうすればいいですか?
ディア・クロウリー
……記憶を、封じるんです。忘れてしまわないように。いつも身につけるものに、紐付けて。いつの日か、思い出せるように。
ディア・クロウリー
帰っても、それを身につけていれば、ちゃんと、思い出せますよ。
カリム・アルアジーム
なぁ。いつも身につけるものにって、ようはアクセサリーだろう?だったら、各寮からひとつずつ監督生にプレゼントした方がいいんじゃないか?
レオナ・キングスカラー
なら、うちからはブレスレットを用意する。
ヴィル・シェーンハイト
ではうちからは、香水を。ユウ、どんな香りがいい?候補は、「ラベンダー」「りんご」「鈴蘭」なんだけど。
ヴィル・シェーンハイト
ああ、いいわ。答えなくて。全部あげるわ。
ユウ
ユウ
…………え?、全部ですか?
ヴィル・シェーンハイト
えぇ、ボトルで。3種類。光栄に思いなさい。このアタシ自らが調合するんですもの。最高にあんたに合うものを。プレゼントするわ。
ユウ
ユウ
……あ、ありがとうございます。
リドル・ローズハート
では僕のところからは、ネックレスを。
ユウ。ネックレスは2つ用意するよ。楽しみにしていて。
ユウ
ユウ
はい。
カリム・アルアジーム
じゃあオレのところからは、耳飾りを。ユウ。お前に似合うような宝石を使ったやつを用意する。ピアスをイヤリング、どっちも用意する。
アズール・アーシェングロット
では僕のところでは、ブローチを。海をモチーフにした物を、差し上げます。
イデア・シュラウド
で、では、拙者のところからは、スマホをプレゼント致しまする。思い出した時に必要でござろう?その、いつもは普通のやつだけど、拙者たちと連絡をとりたいって思った時に直ぐに繋げるようにするでござる。
マレウス・ドラコニア
人の子よ。なにが欲しい?ふむ、チョーカーなどはどうだ?デザインなどはこちらで、決めさせてもらうが、つけたい宝石はなんだ?
ユウ
ユウ
……皆さんのマジカルペンみたいな宝石がいいです。
マレウス・ドラコニア
というと、7つ欲しいと?
ユウ
ユウ
はい。……さすがに多いかな?ツノ太郎。
マレウス・ドラコニア
いいや。なんてことは無い。ふつ、ではその宝石に呪いを。
ユウ
ユウ
呪いまじない
マレウス・ドラコニア
あぁ。傷が早く治ったり、思い出すのが早くなったり。些細なことだ。
ユウ
ユウ
……ありがとう。
マレウス・ドラコニア
ああ、では早速取り掛かろう。クロウリー、悪いが、今日はもう、帰らせてもらう。
ディア・クロウリー
えぇ、帰ってよろしいですよ。それぞれで、準備しておいて下さい。ちなみに、期限は1ヶ月です。頑張ってください。
えぇ/あぁ。/はい。

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