もしも
全て投げ捨てられたら
笑って
生きることが楽になるの?
また胸が痛くなるから
もう何も言わないでよ─────
ねぇ、もしも
全て忘れられたなら
生きることが楽になるの?
でもそんなこと出来ないから
もう何も────
君にどれだけ近づいても
僕の心臓は一つだけ────
壊して引き裂いて好きなようにしてよ
叫んで
藻掻いて
瞼を腫らしても
まだ君は僕の事を
抱きしめて離さない
ねぇ、もしも
君と
でも僕には存在しないから
じゃあせめて此処に来てよ
君に
どれだけ愛されても
僕の心臓は
一つだけ─────
優しくしないでよ
僕には…
言葉で教えてよ
こんなの
知らないよ───
酷いよ酷いよ
もういっそ僕の体を
壊して引き裂いて
叫んで
藻掻いて
瞼を腫らしても──
君はまだ
僕のことを抱きしめて
離さない
ねぇもしも
どうやってそれを見つければいいの?
少し微笑んで君が言う
それはね、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。