君は来るだろうか
明日のクラス会に
半分に折り曲げた
「案内」をもう一度見る
付き合ってた頃
僕ら手をつなぎながら
歩いた並木道
たくさんの人がゆくよ
ああ───
いつも僕が待たせた
駅で待つはずない
君を探すけど─────
この声が枯れるくらいに
君に
と言えば良かった
会いたくて仕方なかった
どこにいても
何をしてても───
夕方の雲が
ホームの空を抜ける
この街で僕は
夢を見て旅している
ああ──
青いベンチ腰掛け
君が手を振った
あの日思い出すよ─────
この声が枯れるくらいに
君に
と言えば良かった
もう二度と戻らない恋
痛みだけが
ちょっと動いた─────
ああ
季節は
思ったよりも進んでて
思いをかき消してく
気づかないほど
遠く─────
この声が枯れるくらいに
君に
と言えば良かった
会いたくて仕方なかった
どこにいても
何をしてても────
この声が枯れるくらいに
君に
『好き』
と言えば良かった
もう二度と戻らない恋
痛みだけが
ちょっと動いた───
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。