第59話

45話
4,013
2020/01/26 11:53
瑠雨side








先生『実は、莉犬さんが引っ越すことになりました。』










『……え?』



先生の一言に教室全体の視線が莉犬にに集まる

僕の前の席の莉犬は、下を向いて黙って座っている


急な報告に固まる僕、頭が追いつかない



莉犬は、僕の大事なお友達

この学校で一番最初の友達で、親友みたいなもの



涙が出そうなのに出てこない


でも、とても胸が痛い



寂しいよ、莉犬……








『莉犬、引っ越すって………どういうことなの?』

莉犬『言葉の通りだよ…』


冷たく悲しそうに答える莉犬

泣いたのか目が腫れている



『もしかして……里美くんと何かあったの?』


莉犬『…………ビク』

分かりやすく震えた莉犬


『やっぱり……』








莉犬『別れた……』

『……え?』


莉犬『……里美くんと別れた』

『な、なんで?』

僕が聞くと、窓の外を見て言う


莉犬『引っ越すから……』


引っ越すから別れるの?

どうして?


やっと付き合えたのに?




『好きじゃないの?』

莉犬『…………。』


『好きなのに別れちゃうの?』

付き合えて幸せそうだった莉犬、あれは一瞬の事だったの?





莉犬『……瑠雨くんには分からないんだよ……』


『莉犬……』




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誅side





『さ、里美くん……?』

里美『……んぁ?』


いつもシャキッとしている里美くんだが、

今日の里見くんは、服は乱れ寝不足なのかクマができている


『辛そうだけど……大丈夫なの?』

里美『……ん』


机に伏せて言う里美くん




もしかしてだけど……


『莉犬くんと何かあったの……?』








里美『別れたんだよ……』



『……は?』

里美『引っ越すからって……』


引っ越すって……



『好きじゃなかったの?』

里美『好きだよ……』


『じゃあなんで……?』

里美『莉犬がそれを望んでいるから……』


『会えなくなっちゃうんだよ?』

里美『…………。』


『本当に別れちゃっていいの?』



ドンッ




里美『……っ……お前には分かんねぇんだよ!!』


机を勢いよく叩いて立ち上がる里美くん



『……ビクッ』





里美『あ、ごめ、ん……』


席に座り、顔を伏せた里美くん


僕は、親友として出来ることは絶対あるはずだ

と、思いつつも


僕は、それを行うことを怖く感じてしまう

それが本当に正しいのか分からないんだ




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mano
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