第42話

34話
4,849
2020/01/07 02:43
七瀬side





俺には、一つ悩みがある

それは……




女『橙椰くん……!あの…好きで……』

しえる『ごめんなさい……付き合っている人いるので……』



そう、しえるくんは、とてもモテる

だから、きっと俺よりもいい人が現れたら俺は別れなければならない


そんなことないと、信じているけど……

徐々に増えていく告白

一日に何十回かは告られる

前はそんなことはなかったのに……


不安で仕方がない







先生『皆〜席につけぇー』

教室全体に響く先生の声

男『まだ、早くないっすか?』

女『なんか、ビックニュースでもあるの?』

先生『その通り!……実は……

転校生



がこのクラスに来ましたァ!!』


『転校生……?』

男『マジ!?女?男?』


しえる『なーくん、取られないように頑張らないと……』

『し、しえるくん?』





ガラガラガラ



優しく開くドア

一人の少女が入ってくる


先生『自己紹介してね』

山崎『はじめまして、山崎 美優です。よろしくお願いします!』


長いツヤのある髪

大きくパッチリとした目、白い肌に赤く染まる

まるで、モデルのようなその子は、一目見ただけで可愛いと思わざるおえない


男『可愛えぇ……』

『綺麗だな……』

しえる『……惚れた?』

『惚れないよ…………しえるくんだけだから/////((ボソッ…』

しえる『(_.ω.)_:∵グハッ!!』


先生『じゃあ……橙椰……の隣の席行って……』

『しえるくんの……隣…』


山崎『はい!』

ニコッと微笑み、俺の隣を通り

斜め後ろの席に座る山崎さん

山崎『よろしくね……橙椰…さん?』

しえる『あっとるで!』


『…………。』

笑うしえるくん

そんな笑顔、俺でも見たことがない


二人ともお似合いだと思う



そんな二人を見たくなくて、俺は前を向く

男『お似合いじゃ〜んw』

しえる『そんなこと言ったら可哀想やて』

女『いいじゃん、付き合っちゃいなよ〜』

しえる『ほら、山崎さんだって困ってるじゃん!ねぇ……なーくん?』


なんで俺に聞くの……

クラスも認める二人

そんなしえるくんと付き合っているのが俺なんて……

もう、聞きたくない





ガタッ


急に椅子から立ち上がり、驚く周りの人達

しえる『な、なーくん?』







『先生、早く進めてくれません(*ˊᗜˋ)?』


精一杯の笑顔で先生に、この状況を消すよう求める

先生『あぁ……はい……』

先生の声を聞いて俺はまた座る


俺の声で教室は静かになり

大半が俺を見ている


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先生『では、これで終わります』



終わった授業

教室から出ていく先生


男『なぁ、今度の夏休みクラス皆でお泊まり会しようぜ!』

そんな提案を出す男子生徒


そんなの皆が了承するわけ……

女『いいじゃん!』


『……え?』

女『楽しそう!』

男『俺の別荘広いから、皆で泊まろうぜ!』

女『山崎さんの歓迎会みたいな……?』

男『おぉ……いいじゃん』


山崎『歓迎会なんて、そんな……/////』

男『じゃあ行こうぜ!』

しえる『俺は……』

男『七瀬も来る?』

女『生徒会長も来てよ!』


山崎『生徒会長なんですか!?』

男『知らなかったの?』

女『ねぇ、いいじゃん!』

『俺は別に……いいけど……』


しえる『じゃあ、俺も行く!』

男『よっしゃ!』

女『肝試しやろうよ!』

『き、肝試し!?』


男『七瀬怖いのw?』

『こ、怖くないけど……』

女『じゃあ、いいじゃん!』



こうして、

一人の新しい生徒を迎えたクラス


俺は、二人の不安を抱きづつ

学校生活を過ごすことになった




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mano
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