第47話

38話
4,627
2020/01/13 04:55
七瀬side




『あと……30分か…』


始まった夏休み。

長い長い夏休みの中の今日、


俺のクラスの大半の子でお泊まり会(山崎さんの歓迎会)

をするらしい



貸切バスで行くらしいので、

学校集合になっている


『しえるくん迎えに行こ……』


俺は彼氏であるジェルくんと共に行くことになっている





ピーンポーン



しえる『はーい……!』

ガチャ


『しえるくん!』

しえる『……なーくん!!』


ギュ


いきなり飛びついてきたしえるくん


『ちょ、しえるくん……/////』

しえる『あぁ……ごめんw』

『もぅ……』


しえる『じゃ、行こう?』

しえるくんは、近くの荷物を持ちながら言う


『うん!!』




しえる『楽しみやな……』

『そうだね!』




本当は不安もある

山崎さんはしえるくんのことがきっと好きだ

中もいいし…

だから……


不安で仕方がない


しえる『なーくん、着いたで』

『……うん』

しえる『……?』


男『おぉーい!しえる〜!』

校門の方から呼ぶ声が聞こえる


しえる『……よっ!』

『……おはよう』


俺は皆を見渡した。結構来てる……

『…………!!』

山崎『橙柳くん!』


遠くから俺たちを見つけ、駆け寄ってくる山崎さん

そんな彼女に

しえる『山崎さん、おはよう』


と、優しく微笑んで言う


山崎『七瀬くんもおはよう!』

『あぁ……おはよ!』


「も」……ね



一人の男子が全員いるか確認して、

確認し終えたら

男『乗ろーぜー!』


と言い、次々にバスに乗っていく

だけど、


山崎さんは、乗らずに

しえるくんの傍に来て

山崎『橙柳くんは、どこ座るの?』

と、首を傾げながら聞く



しえる『あぁ……俺は……』


俺…だよね……?


やばい、しえるくんのこと信じているけど

不安で仕方がないよ……


『お、俺と座るんだよ!』

咄嗟に口から出た言葉


すると、山崎さんは納得したように

山崎『そうなんだ、じゃーね!』

と言って他の子と中に入っていった


しえる『……なーくん?』

『しえるくん、早く乗ろ……!』


しえる『うん…』



バスの中は意外と広く、のんびりできそうだ

『しえるくん、ここ、座ろ?』


俺が選んだ席はあまり、人が周りにいない席

ここの方が2人でいれる


しえる『いいで』

『し、しえるくん、窓側座って?』

しえる『……うん?』


窓側に座らせたのは、あまりしえるくんに語りかける人をいなくするため

俺だけを見ていてほしい……


なんて言えないから



しえる『なーくん、飴あげる』

『飴?』

しえる『はい、手出して……』


『はい…』

しえる『食べてみ?』

『うん……』

しえる『美味しい?』

『うん!』


しえるくんと、食べ物を交換したりして

バスの中を過ごしていた


が、




山崎『橙柳くん、これ、あげる!』

山崎さんが、丁度バスが止まった時に俺達の方に来て

しえるくんにお菓子をあげた


山崎『………七瀬くん、ちょっとだけ席を変わってくれる……?』







『いいよ……』


その時の山崎さんは、恋する乙女みたいな感じで


少し

怖かった



しえる『ちょっ……』

『じゃーね、』


俺は席から立ち、山崎さんが座っていた席に行った

その隣は女の子だ。


佐々木『……七瀬くん?』


『えっと……山崎さんに変わってって言われて……』

俺がそういうと、

佐々木さんは、嬉しそうに


佐々木『どうぞ!』

と言った。

実は……



俺は女の子が少し苦手だ。


『佐々木……美穂……さん?だっけ』


佐々木『知っててくれたんだ、嬉しい……!』

『あぁ……うん』


すると、佐々木さんは、

下を向き、顔を赤くして

小さい声で俺に言った。


佐々木『ねぇ、七瀬くん、肝試し私とやらない……かな?』

『き、肝試し……?』


夜に行われる肝試し

二人ペアで行うらしい


しえるくんと、行きたいけど……



しえるくんには、

山崎さんがいる。




『……いいよ』

佐々木『本当に!やったぁ!!』



不安で今にも涙がこぼれそうなほどに

激しい


この嫉妬は




どうすればきえますか?




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mano
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