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第1話

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2022/05/21 12:30
すれ違いの多い家庭だった 。
父母共に忙しく , 会話などほとんどなかった 。
授業参観なんて来てもらったことは無い 。
運動会も , 合唱コンクールも …
いつしか私は , 
誰かに見つけてもらうことを辞めていた 。
〖 高校1年生 / 春 〗
あなた
でか…
今日から自分の通うことになっている高校を見上げ , そう呟く 。
都立神山高校全日制 。
ここを受験をし , 無事合格した私は , 入学式当日制服を着て門の前に立っていた 。
ここを選んだ理由はこれと言って無く , ただ近かっただけという最悪な決定手段の下 挑んだ受験だった 。
元々進路担当にはそれほど心配ないと言われていたし , 合格通知を貰った時も ああ 合格したんだな という気持ちだった 。
あなた
(とりあえず、教室…)
先日発表されたクラス分けの情報を元に , 私は教室を探そうと思い歩き出す 。
このクラス分けが , 後に大きく運命を動かすとも知らずに 。
     名前 ⤿ 二兎ニト あなた

東雲彰人の隣の席

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