あなたside
仕事が終わって携帯を見ると、ゆりちゃんからLINEが来とった。
ゆりちゃんとは、マンゲキで仕事を始めた頃から仲良くなった。
前から、色々相談にのってもらったりしとる。
今日は、お酒は飲まんってことで居酒屋ではなく、最近出来たオシャレなイタリアンに行った。
お店は、ゆりちゃんが予約してくれとった。
2人でパスタなど頼んだ。
さらに、食後のケーキも頼んだ。
ゆりちゃんは、昔から私の変化にすぐ気づいて、気遣ってくれて、最高の友達…いや、私は親友やと思っとる。
私達は、ゆりちゃん家に行くことになった。
いや、うちよりキレイやで、ゆりちゃん。
ってことは置いといて、
二人でソファに座って、相談会が始まった。
私はゆりちゃんが出してくれた、りんごジュースを一口飲んで話し始めた。
昨日の飲み会で体調悪かったんに焼酎を飲んでしまったこと、
倒れてしまったこと、
ゆずるさんと川西さんが家まで連れてってくれたこと、
そして、川西さんと…キス、したこと…
自分で言うのも恥ずいな…。
うちが寝言で好きぃ?
……そっか…。
ゆりちゃんが前のめりになって聞いてきた。
私は、
昔のトラウマで川西さんを拒んでしまったこと、
それ以来川西さんに会えてないこと、
そんで、今日、ゆずるさんに告白されたことを話した。
ゆりちゃんはテレパスのことも知っとるから話が早い。
やっぱゆりちゃんは、不思議なパワーもっとるな…。
勇気もらえる。
好きな人は…
ゆりちゃんに話すだけで気が楽になるし、元気貰えるし、勇気も貰えるし…
とりあえず、頑張って二人に伝えようと心に決めた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!