結局 昨日の夜
一緒に普通車両に乗ってもらおうと思って
裕翔にメールしちゃったんだ
ただ...
助けてくれた彼を探したい..とは
言えなかった...
ホームに着くと 昨日程ではないものの
やっぱり人は多い
同じ制服の人..いないかなぁ...
言いかけてやめるなんて...
どうしちゃったんだろ...裕翔..
手を引かれ 混んでる電車に乗り込んだ
さりげなく あたしをドア側にしてくれる
裕翔とドアの壁に挟まれてる状態
電車が揺れる度
裕翔との距離が近くなっていく..
ガタンッ
次の駅でもっと混んできた
ドアに手をついて
あたしの場所を確保してくれる優しい裕翔
こんな状態で 助けてくれた彼を
探せるわけないよぉ..
だって、あたしの目の前には
背の高い裕翔が立っていて..
裕翔の胸に顔がつきそうなくらい
接近してるから//
小さい頃から一緒にいて
意識なんてしたことなかったけど
この状態は やっぱりドキドキしちゃうよ/
もう 裕翔に迷惑掛けるのはやめよう
明日から女性専用車両に乗ろう!
そう、心に決めた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。