彩花｢あなた〜！出番ー！｣

あなた『はーい！』

今日から本格的に始まった学年合同練習
王子様と言っても途中と最後に少し出るだけだから台詞は少ないし、思ったより大役じゃない

拓哉｢ねぇあなたちゃん｣

あなた『はい！なんでしょう』

拓哉｢風雅大丈夫？｣

あなた『あ〜、あはは、、』

風雅くんは台本が配られた日から不機嫌だ
口には出さないもののきっと最後のキスシーン
が気に入らないんだろう、
ですよね、私もそうでしたもん、

女子｢拓哉くん！大西くん！あなた！採寸ある
　　から来てー！｣

今年も本当は衣装やるはずだったんだけどな笑
衣装係の子達に採寸してもらう

女子｢わぁ〜大西くん細い！｣

風雅｢やめろ！意外と気にしとんやから｣

女子｢いいじゃん羨ましい！！笑｣

女の子と笑いあってる風雅くん
なんか楽しそうやないスカ、
別にいいですけどね、ただの採寸だし！

女子｢大西くんのメイク私がやっていい？｣

風雅｢はぁ俺メイクまでされんの？｣

女子｢そりゃね笑｣

いいなぁ、最近私は風雅くんと全然話せてない
ちょっと嫉妬、

彩花｢メイクは私がする約束だから！ね？！｣

風雅｢はぁ？そんな約束、｣

彩花｢したした！約束したの！｣

私の様子に気がついたのか
彩花ちゃんが間に入ってくれた

男子｢採寸終わった？ラストシーンするってよ｣

私と西村くんはステージに上がり
西村くんは透明(中が見えるように)の
棺桶に入る

ラストのキスシーン
王子様役の私はある程度の距離を保ち
西村くんに顔を近ずける
注目されてるし恥ずかしい、
顔を離し次のセリフを言おうとすると
腕を引っ張られる

あなた『えっ、？』