藤井side
目が覚めると、
横にあったはずの温もりが感じられなくて
寝ぼけながらも手探りで探したんやけど
見つからんかった
ベッドサイドに置いてある携帯に手を伸ばすと
ディスプレイには7:30の文字が
コトン
と、少し離れたところから物音がした
なまり気味な体を起こしてリビングに向かうと
マグカップを持って毛布に包まるあなたの姿が見えた
「流星?起きたんや」
俺の足音に気づいて振り向いたあなたは
いつもより少し顔色が悪くて、少し眠そうで
お腹を隠すように丸々っとる
あ〜、そういえば
そう思いながらカレンダーに目線を移すと
今日の所に丸印が付いとった
俺の予想は多分当たっとるはずやから
寝癖がついたままキッチンに立つと
水を沸かして、ペットボトルに注ぐ
『はい、』
そう言って渡すと
「どーしたん急に」
って頭に?マークを浮かべるから
無言で手を引いて寝室に向かう
「どーしたん?なに?」
それでも状況の読めてない彼女を
ベッドに寝かせて自分も入る
背中に手を回して引き寄せると
「また寝るん?」
って聞いてくるから
『休みやしええやろ』
って言いながら背中を撫でた
「あ、もしかして気づいた?」
そう言うから
『なにが?』
ってとぼけてみるけど
「そっか、気づいてくれたんや」
彼女には、俺の考えなんてお見通しで
「ありがと、」
そう言葉を落とした彼女は
少しして眠りについた
『ちょっとでもはよ良くなるとええな』
END
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
○○の日
なにが入るかわかりましたでしょうか?
少しでも共感していただけたら幸いです。
少し作者から質問がございまして、
この小説を見てくださる読者様方は、
おいくつなのか、良ければお答えいただけると
これからの参考にもなるので嬉しいです。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。