春から冬に季節は変わった
もうじき丁が村にきて一年が経とうとしていた
僕は今日は一人
久しぶりに
閻魔と出会った
前に出会ったとき名前を教えてくれより一層仲良くなった
閻魔と話していてあっという間に日が落ち始めていた
閻魔と別れ村に着く
村の中を歩いていると丁を見つけた
その側に丁をいじめ怪我をよく負わせる子もいた
話声はよくは聞こえない
ただ男の子が激怒し刃物を丁に向け振り下ろした
気が付いたら僕は丁を庇い自分の右目に男の子が持っていた刃物が刺さっていた
男の子は僕の姿を見て怖くなり逃げ出した
丁は驚いた顔をしていた
悲しそうな顔をした丁が見えた
そして僕は気を失った
目が覚めたのはそれから3日経った後だった
親は僕が目を覚めたことに喜び抱きしめていた
僕は丁のことが気になった
親に聞いたら
物置部屋でお仕置きをしているといった
何故そんなことをしたのか怒鳴り聞いた
親の返答は
丁のせいで僕の右目が傷ついた為だといった
そのことを聞き親に怒鳴りつけた
僕の右目が傷ついたのは僕が丁を守りたいと思ったからであって丁のせいじゃない
誰かのせいにいしたいなら刃物を持った男の子が悪い
そういい丁のいる物置部屋に入る
暗闇の中から丁の声が聞こえる
物置部屋に明かりをつける
そこにはたくさんの傷を負った丁がいた
丁は納得はしてはいないものの僕と一緒に僕の部屋に行く
そして僕の部屋で丁の手当てをする
丁はその間心配そうな顔で僕を見ていた
僕の右目はぼんやりとしか見えなくなってしまった
ミントのような色をしていたが今は灰色をしている
親は僕の目を見て悲しい顔をし丁を以前よりも憎く見えているらしい
僕はできるだけ丁を一人にしないようにしていた
一人にするときは花畑で丁が眠ってしまっている時だけにした
とても悲しい顔をし僕に聞いてくる閻魔
そういい閻魔は悲しそうに微笑んでいる
閻魔と別れ丁がいる場所に行く
まだ眠っていた
眠っている丁を見て僕も眠りにつく
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。