第4話

あ み か
779
2018/06/04 00:48
椿姫
椿姫
ごっめーん、遅くなっちった…。
雪菜
雪菜
ううん、大丈夫。なんか、悪いミーティング?
椿姫
椿姫
うん。まぁ、大丈夫!茶道部の話だから、雪菜は気にしないで!
椿姫
椿姫
じゃあ行こうか、あみかのとこ…。





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小林 あみか
バドミントン部
私の幼なじみ。
ふわふわした天然パーマと、くりくりした瞳が可愛いと、これまで付き合った人数はたくさんいるそう。
動物が大好きで、飼育委員の委員長として、学校で飼っている金魚、カメ、ニワトリなどの世話も進んで行っていた。
その日も、私と椿姫と3人で帰っていた。
あみか
あっ…。
雪菜
雪菜
どうしたの?
指をさされた先には
椿姫
椿姫
ね…こ?
ケガをした猫。

血だらけだった。
パッと走り出したあみか。
雪菜
雪菜
あっ!危ないよ!
もう遅かった。





キキキーーーーーーーーーーっ!
あみかはそのまま病院に運ばれた。

即死だった。

それもそうだ。相手は大型ダンプカー。

あの猫は助かったそうだ。
私ももとはバドミントン部に所属していた。

だけど、あみかがいなくなってからは、成績も伸びず、負けてばかり。何よりも楽しくない。
私は部活を退部した。










そこから私は、悲しみとショックで、学校に通うことが出来なくなった。

クラスのみんなからの励ましの手紙、LINEとかのおかげで保健室登校までにはなったが、教室に行けるのは月に一回程度。
私はあのダンプカーの運転手を恨んではいない。

あみかがひかれたのは車の通りも多い交差点。

あんな風に飛び出していって、ひかれない方がおかしい。

だけど私はあみかがいない生活は耐えられないんだ………。












椿姫
椿姫
ついたね。あみかの墓。
雪菜
雪菜
あみか…。
私の手にはあみかが大好きだったクチナシの花。

花言葉は、

「幸せを運びます」
椿姫
椿姫
天国のあみかに幸せが届きますように。
さわやかな風にふかれてクチナシの甘い香りが飛んでいった。

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