「大変だね、有名人はさ」
というか、女友達と2人で飲みに行くのはどうなんだろうか
もし私と2人で飲みに行っているときに写真を撮られたら、彼女にも申し訳ないんじゃないのか
北斗のイメージダウンも逃れられない気がする
北『あなた?』
北斗は唯一の女友達を自ら切れずにいるのだろう
「私、北斗と飲みに行くの辞めることにする」
北『は?』
「もう北斗とは会わない」
北『あなた、あの記事は』
「大丈夫だって、1人女友達いなくなるくらいかわいい彼女のためを思えば平気でしょ?」
北『だから違うんだって』
北斗が怒ってくるから私もムキになる
本当は自分で気づいていた
私は、北斗のことが好きだ
自分が告白するまでもなく振られることをなんで考えてなかったんだろう
泣きそうになるのを悟られないように必死で我慢する
「これからはテレビ越しで応援してるから、さよなら」
勝手に通話を終わらせてしまった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!