第60話

気持ちの整理をする時間2
1,055
2023/05/15 09:52
~あなたside~



母との会話、そしてこの前先輩がくれたアドバイス
この2人のお陰で私の気持ちも固まりつつある

自分の気持ちに素直に…


ふふっ
鳳条
鳳条
なによ、いきなり笑い出して
やっぱり良い人いるんでしょ?笑
鳳条
鳳条
なっ…///
しかも歳下の…笑
彼氏なら連れて来なさいよ
鳳条
鳳条
だから彼氏なんていないって!!
じゃあ、これから彼氏になる人…かしらね?笑
鳳条
鳳条
そんなの知らないしっ!!
あらあら、ムキになっちゃって笑


絶対に面白がってるし
早くこの話題終わらせたいんだけど
てかこの場から逃げ出したいんだけど

と、逃れる術を考えてたら母がいきなりこんな事を言い出した


紫耀くんだったら嬉しいんだけどな、ママ
鳳条
鳳条
ちょっ、!何言って…
だってあなたの担当って紫耀くんでしょ?確か紫耀くんの方があなたよりも歳下だし…
鳳条
鳳条
まあ、そうだけど…
そのあなたの良い人って…紫耀くんだったりしないの?


ズバリその通りですよママ
でも今はホントのことは言わないでおこ


鳳条
鳳条
違う、かな
なぁーんだ、残念
鳳条
鳳条
まあ、今度機会があったらさ…紫耀くん連れて来てあげるよ
え!?ホントに!?
鳳条
鳳条
スケジュール次第だけどね


次実家に帰って来るときは紫耀くんも一緒に

その時は私の彼氏です

って胸を張って堂々と紹介出来ると良いな
そしてついでに結婚の話とかも…


いやいや何考えてんのよ私!!
いくら何でもまだ紫耀くんと結婚の話は早過ぎんでしょ!!
まだ付き合っても…って言うか告白もされて無ければ私も気持ち伝えてないんだから!!


なに百面相してんのよ
鳳条
鳳条
べ、別にそんなのしてないしっ!!
まずはちゃんと素直になりなさいね?あなた
鳳条
鳳条
……わかってるよ




____




恋バナのような母との会話に区切りが着いたところで自室へと戻って来た私
何気無くスマホを手に取ると、LINEが1件入ってることに気が付いた


鳳条
鳳条
紫耀くんからだ!


送り主を見た瞬間緩んだ頬
紫耀くんからLINEが来てただけでこんなに喜ぶなんて…まだ若かった学生の頃に戻ったみたいだな
今はもうオバサンって言われる歳なのにね

ってそれより内容確認して返信しないと







しょー
しょー
会いたい


絵文字の無いたった4文字のシンプルな文
それだけなのに、とても気持ちが躍る

さて、問題はここからだ
その4文字に対して私はどう返信をすれば良いのだろうか


鳳条
鳳条
ここはマネージャーらしく、ちゃんと仕事してる?って送るべきなのか…それとも頑張ってる?って送るべきなのか…真面目にちゃんとやりなさいよの方が良いのか…


考え付くのはどれもこれも口煩い女が言いそうなことばかりだ

そこでふと思い出したさっきの母の言葉


鳳条
鳳条
素直に…か、


今の自分に素直になるとしたらこれしかない
マネージャーが自分の担当の子に送る文章とは掛け離れてるのは重々承知だけど…

そして私は文字を打ち込むと意を決して送信をタップした







ほうじょう
ほうじょう
私も、紫耀くんに会いたいよ

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