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第22話

ふたりきりの放課後
はつみ
はつみ
まりちゃん、もう図書館って行ってないの?
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
ど、どうして?
はつみ
はつみ
最近、急いで帰らなくなったでしょ? だから、もうやめたのかなって思って
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
……うん。実は、そうなんだ
デートから、一週間が経った。
私はあれ以来、放課後の図書館通いをパッタリとやめた。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(福原くんは、どうしてるだろう)
無意識に彼のことを考えている自分に気づいて、慌てて首を振る。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(忘れるために、離れたのに)
本当は、分かっていた。

忘れることなんて、できない。
はつみ
はつみ
そっかあ。放課後空いてるなら、前に話したカフェに一緒に行きたかったんだけど
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
はつみちゃん、今日は委員会があるんだったよね
はつみ
はつみ
そうなの。今度は行こうね
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
うん。楽しみ
委員会の仕事のために、別教室へ移動したはつみちゃんを見送って、自分の席でため息をひとつ。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(帰ろうかな……)
石山
石山
おい
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
!?
うつむいていたから、人が近づいていたことに気づかなかった。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(い、石山くん!?)
座っている私を見下ろす顔には影が出来ていて、いつもより二割増しで怖い。
石山
石山
男に会いに図書館行くのやめたのか
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(言い方……)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
石山くんには、関係ないことなので……
私なりに勇気を振り絞って、抵抗の意志をしめしたものの、
無言の圧力を感じて、さらに怖い。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(どうして、私に構うんだろう)
石山
石山
暇だろ。付き合え
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
え、……えっ!?
腕をつかまれ、問答無用で強引に連れ出される。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
ま、待って、離してくださ……っ!
石山
石山
黙ってついてこい
石山くんに引っ張られ、現在地、ファーストフード店。
「座ってろ」と言われ、四人がけの席で待っていると、目の前にドンとトレーが置かれた。
石山
石山
食え
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
……えーと
それぞれ種類が違うハンバーガー四個、Lサイズのポテトが二個、バニラシェイク三個、アップルパイ五個。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
多いね
石山
石山
普通だろ。いいから、食え
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
あ、ありがとう……
威圧感に負けて、アップルパイに手を伸ばす。
ここに連れてきた目的は何なんだろう。

石山くんも、テーブルを挟んで向かい側に座る。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
いただきます
サクサクのパイ生地の中から、熱くて甘いりんごが口いっぱいに広がった。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
おいしい……
ここ一週間、ほとんど食べられず、味もあまり感じることが出来なかったのに。
石山
石山
嫌なことがあった時は、いっぱい食って忘れりゃいいんだよ
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
え?
石山くんもハンバーガーを手に取り、包まれている紙を剥がした。
石山
石山
ずっと暗かった吉岡が、せっかく明るくなったかと思ってたのに、また元に戻ってんだもんな
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(私、暗いって思われてたんだ)
ストレートな物言いが、グサッと刺さる。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(でも、なぐさめてくれているのかな)
石山
石山
あれ、あいつのせいだったんだろ
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(“あいつ”っていうのは、きっと……)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
……うん。福原くんがいたから、私変われたんだと思う
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
でも、もう諦めるんだ。好きになっても、遠い人だから。きっと、最初から無理だったんだし
石山
石山
気に入らねー