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第13話

「可愛い」
理央さんたちがいなくなって、帰るまでの間、私たちは本を読んで過ごすことにした。
福原くんは、同じ本をふたりで読もうとしたのだけど、
あの接近は心臓に悪すぎるから、断った。
少しガッカリしているようにも見えたけど……。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(勘違いに決まってるよね)
その代わり、オススメを教えて欲しいという彼に、昨日の本と同じ作者さんの本をすすめた。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(気に入ってくれたらいいな)
隣の席で、真剣な表情でページをめくる姿に目をやる。
少し前なら、考えられなかった。

こんなふうに知り合って、隣同士に座って、話ができるなんて。
あの日、たまたま私が図書館にいて、困っていた福原くんがたまたま私と目が合っただけ。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(そう考えたら、理央さんのおかげってことになるのかな)
横顔を見る。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(いつ見ても、綺麗な顔だな)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(本当なら、私みたいな、たまたまいた他校生に彼女のふりなんて頼む必要なんて、ないんだろうな)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(その気になれば、絶対にいつでも彼女が出来そうなのに。なんで、彼女を作らないんだろう)
福原 雪哉
福原 雪哉
……あのさ
横顔が、気まずそうな正面顔に変わる。
福原 雪哉
福原 雪哉
あんまり見られると、さすがに気になるんだけど
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
ごっ、ごめんなさい! 横顔が綺麗だなって思って、うっかりずっと見ちゃった
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
あっ……!
福原 雪哉
福原 雪哉
なんだ、それ
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(あ、笑った顔も、とても綺麗)
えへへと照れ隠しで笑って、私も本に目を落とす。
暗くなると福原くんに送っていってもらうという迷惑をかけてしまうから、読めるところまで急ごう。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(そういえば、家に借りていった本、返却期限はいつだっけ?)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(って、今はそれよりも、こっちに集中しなきゃ)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
……
なんて考えている最中、どうにも落ち着かないのは、今度は福原くんが私の横顔をじっと見ているから。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
あ、あの……?
福原 雪哉
福原 雪哉
ん? なに? 読んでていいよ
ニコニコとそんなふうに言われても、気にしないなんて無理。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
さっきの仕返し? とか?
福原 雪哉
福原 雪哉
まあね
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
そ、そんなに不快でしたか……
即仕返しをしたくなるほどに。
密かにショックを受けていると、フッと吹き出す声が聞こえた。
福原 雪哉
福原 雪哉
嘘に決まってんじゃん。色んな表情で、クルクル変わるからおもしろくて
福原 雪哉
福原 雪哉
見てるだけで飽きないよな
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
……?
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(褒められてるのかな)
福原 雪哉
福原 雪哉
ほら、その顔とか
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
眉間にシワを寄せて考え込んで、絶対にブスだった。

すぐに手でひたいを隠す。
案の定笑われて、自分の行動が遅すぎたことを知る。
福原 雪哉
福原 雪哉
本当に可愛いな、茉莉花は
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
なに言ってるの……
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(本気にするな。冗談なんだから)
言い聞かせても、ドキドキしすぎて止まらない。
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(今日も、ちゃんと本を読むことは難しそう……)
吉岡 茉莉花
吉岡 茉莉花
(あなたのことが、気になりすぎて)