月島
「私の家族について全部話しとこっかな」
岸
「え?」
月島
「私ね、4人家族だったの。お母さん、お父さん、お姉ちゃん、私の4人。でもね?」
『次は〜、○○駅〜、○○駅〜』
月島
「あ、きしゆたここだよね?」
岸
「そうだけど」
月島
「じゃあ、降りよ」
岸
「でも、つきるなここじゃないでしょ?」
月島
「1駅くらい歩くよ。それに、ここで話し終わったら次話しにくいし、岸用事あるんでしょ?」
岸
「まぁ、そうだけど、、、」
『○○駅に到着しました〜』
月島
「てことで、降りよ?」
月島
「でね?私4人家族だったの。でも、私が小1の時にお母さんが死んじゃったの。交通事故だった。ボールでお母さんと遊んでたの。そしたら、ボールが転がっていっちゃって、、、ボールに夢中だった私は車に気づかずに道路までボールを追っちゃって。お母さんは私を守ってくれたの。でも、私はお母さんを守れなかった。その2日後お母さんはお空に行っちゃった、、」
岸
「そうだったんだ、、、
あ、ごめん、妹を迎えにいかなきゃいけないんだけど時間が結構やばいから、続きは俺ん家でいい?」
月島
「え?」
岸
「いや、結構暗くなってきたし、話聞きたいし」
月島
「いいの、?お邪魔させてもらっても」
岸
「ま、だいじょーぶなんじゃねーの?」
月島
「じゃあ、お言葉に甘えて」
岸
「それじゃ、俺についてこい!」
月島
「ねぇ、だから急に走らないで!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。