「なんでわかんの?」
驚いた顔で見つめてくる。
『えっ、今日の朝西に間違っていたから普段は西を使ってるってことなのかなって思って、だから西方面に住んでるのかなって、?』
その言葉を聞くとより驚く黒尾
『えっ、と変なこと、いったかな、?』
不安になってそう聞いてみる
「え、いやそうじゃなくてすごいなって」
すごい?
なにか凄いこと言ったっけ?
「だってそこまで考えないだろ?普通。」
『え、そうなの、?』
「おう。あなたバレーの時も思ったけどすげぇな」
『あ、そう、?ありがとう』
「なんか相手にいたら戦いずらそう」
『そう、?』
「なんか弱点を全部見抜かれそうで怖いな」
『いや、私、そんな才能ないとおも、うよ?』
そう答えるとフラッシュバックする記憶
牛島「お前の才能なら白鳥沢にくるべきだった」
あの時若利に言われたその言葉を思い出した。
「あなたって帰宅部勿体ないよな」
『え、?』
「だって文武両道だし、なんか無駄遣いみたいな」
『無駄遣い、か』
「ッ!ごめん!」
え、?
なんで謝るの?
『え、と頭上げて、?』
そう言うと渋々ながらも頭を上げてくれた
「いやさっきから俺ばっかはなしてたしなその男子苦手なんだろ?今日とかも勝手に2人行動にしちゃったしな」
そういえばそうだ
男子と2人きりとか嫌なはずだよね
でも私今日気まずいとかは思ったけど黒尾が紛らわしてくれたからそんなに気にならなかった
なんでだろう、?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。