「黒尾鉄朗ってだれ?」
『え、』
私はこの時返答に困った。
なんて返すのがベストなんだろうと
私はトラウマ以降男子と仲良くない
だから徹が不審に思うのも同然だろう。
『同じ高校のバレー部、だよ』
バレー部 という言葉に反応して身体が動いた
そうすると徹は無言で嫌そうな顔をした
「出てあげなよ」
そういってぶっきらぼうに渡された
『もしもし、?』
「お、ごめん今大丈夫だったか?」
『あ、うん。』
「お前今宮城に居たりする?」
『え、うんいる、けど?』
なんで知ってるの、?
「絵里とかから聞いててさ」
『あ、そーなんだ』
「GW最終日体育館来てくんね?」
『え、なんで?』
「烏野と練習試合すんだよ。応援きて欲しいなって」
ゴールデンウィーク最終日はoffだ
行こうと思えば行けるだろう
でも、行ったら思わせぶりじゃない?
そんな事が頭をよぎりまたしても言葉に詰まった
そんな私を見て徹はスマホを奪い取った
すると徹はスピーカーにして話し出した
及 「あ、もしもし?」
黒 「は、?お前誰だよ」
及 「ん〜?あなたの彼氏」
『やめて徹変なこと言わないで幼なじみでしょはじめに言いつけるよ?』
及 「ほんと岩ちゃんだけは勘弁!」
『 ハァ 』
及 「今烏野のこと話してた?」
『あ、うん練習試合するんだって』
及 「へ〜ニヤニヤ」
『え、徹にやにやしないで無理』
及 「あなた会わないうちに口悪くなりすぎ!」
黒 「そんで話戻すけど練習試合応援こねーか?」
及 「やめてよね!あなたが男子苦手なの知らないの?」
黒 「あ、そうそうそれなんでなの?」
その言葉に徹と顔を見合せた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!