海人side
朝早くに起きて身支度をする
今日はいつもとは違って特別な日
大好きな人に会える日はいつだって特別な日だから
顔を念入りに洗ってもちもちの肌をキープして
髪の毛は少し軽めにふわっとさせて
廉が好きだと言ってくれたポンパドールをする
家を出る前には
廉からもらったネックレスを首元に飾って
廉の好みに少しでも近付くから
可愛いって言って欲しいな…
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腕をグイッと掴まれて
紫耀の座っていたソファーに引き込まれた
優しい笑顔で頭を撫でられた
距離が近いと変にムズムズする
なんでいつもこんなにスキンシップ多いんだろ…///
廉に可愛いって言われたくてポンパしたのに
あーもう…最悪…
なんでいつもこういう時に限って
紫耀はイジワルしてくるんだろ…
そんなに俺が幸せになるのが憎いのかな?
今の悩み何でもないです神様!!
「好き」だってー!!
廉に好きって言われちゃったよー!!
ニヤニヤを隠せないでいると
横に座っていた紫耀と目があった
紫耀は不機嫌そうな顔で小さく舌打ちをした
は!?なんなの!?
やっぱこの人俺が幸せになるのが憎いんだ!
俺のこと大っ嫌いじゃん紫耀!!
next…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!