どんっ。
うわ。最悪。
ナムジャは私のいろんなところを触ってきたけど。
なんのリアクションもしない私を一発殴ってどこかへ行った。
なんかもうどうでもいいや。どうにでもなればいい。
今頃君は仕事かな。今日は雑誌の撮影だっけ?
明日は、音楽番組のリハでしょ。ってスケジュール管理とかマネージャーかよって。
笑えてくる。
ふと見上げた空は嫌味な程に晴れ渡ってて、私の心とは大違いだった。
ふらふらとした足取りで街を歩く。
ビルのスクリーンに映し出されたあなたを見て歓声をあげるヨジャ達。
私には、この子達みたいな可愛げもないななんて。
私があなたの彼女でいる事で、あなたにはなんのメリットがあるの?
可愛げのない、
素直じゃなくて
不器用な私なんか
早くあなたと別れればいいんだよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。