阿部
「あなた…//好きだよ。」
あなた
「//ッうん」
阿部
「…あなた?」
あなた
「私も好きだよ。亮平」
阿部
「やめとこっか」
あなた
「え?」
阿部
「あなた…何隠してない?」
あなた
「え…。」
阿部
「俺じゃ頼りない?」
あなた
「そういうことじゃ…。」
阿部
「話してくれないかな?」
あなた
「…店長から、大阪に移転してくれないかって」
阿部
「…あなたは行きたいの?」
あなた
「大阪のお店で店長して欲しいって言われたのもすごく嬉しいんだけど…亮平と離れたくないの。ずっと頑張ってる亮平を見てきたから…。」
阿部
「…俺もあなたの頑張ってるとこずっと見てきた。だから、大阪に行きたいのなら行って欲しい。」
あなた
「亮平…。」
阿部
「…あなた?嘘つかなくていいんだよ?」
あなた
「…亮平と離れたくないの…。」
阿部
「俺だってあなたに毎日会えないなんて考えられない…。でも夢は叶えて欲しい。」
あなた
「…ギュッ)))」
阿部
「毎日電話するから…。」
あなた
「…グズッ。」
→亮平の腕の中は暖かくて、あんなにいつもあざといのに…。
亮平のことを好きになったのはそういう所に惹かれたからなんだよね…。
3年前
阿部
「すみません、これ落としましたよ?」
あなた
「え?あ、すみません!!ありがとうございます。」
阿部
「大丈夫ですか?」
あなた
「え?」
阿部
「凄いフラフラしてるので…。」
あなた
「ちょっと…。」
阿部
「大学生?」
あなた
「いえ、美容師です!!ってまだ見習いなんですけど…。」
阿部
「なるほどね。勉強お疲れ様です。」
あなた
「ありがとうございます。」
阿部
「ここ、良く来るんですか?」
あなた
「はい。ここのカレーすごく美味しくて!!」
阿部
「ww俺も、ここのカレー好きw」
あなた
「って、長々とすみません!!」
阿部
「待って、また会えるよね?」
あなた
「え?、」
阿部
「初対面でこんな事言うのは変だけど、俺、君に惚れました。」
あなた
「え?だってあなたって有名人ですよね?」
阿部
「あ、気づいてたの?」
あなた
「どこかで見たことあるな〜って」
阿部
「連絡先交換してって言っちゃうとちょっと不審者扱いされそうだから…」
あなた
「充分不審者です。」
阿部
「でもそれなら話さなくない?」
あなた
「それはそうですけど…。」
阿部
「また会えるといいな。」
あなた
「ほんとに偶然に会ったら連絡先交換しましょ?wwwでは!」
阿部
「www」
→ここから良く付き合えたなって思う。
でも亮平に出会わなかったら今の私はいなかった…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!