半間「しっかし、前までほかの男の名前叫んでたようなガキがなんで俺に方向転換するんだか、ウケる笑」
なんていいながらタバコの有害物質を含んだ煙を半間さんは口からはきだした。
『これにも深い事情があるんですよ』
そう言いながらただひたすらに海を眺めていた。
半間「事情?笑」
興味ありげな反応で私の顔を見る半間さん。
『その……私が好きだった人の彼女が私とどうしてもって感じで遊園地に行きたがってるみたいで……』
半間「へぇ〜、それに付き合ってやるために男が1人必要ってわけ…」
『ま、まあ…そんな感じです……』
半間「ふーん……」
半間さんはそういうと私に向かってにぃっと笑って
半間「そんなおもしれぇこと、早く言えや♡」
なんて満足気にいった。
" 俺を誘ったからには後悔させねぇぞ? "そういうと私に煙を吹きかけた半間さん。
私がその煙にむせりかえるのをみて笑っていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。