え!何で知ってるの?
あの場所には私と知念くんしか居なかったはずなのに。まさか、知念くんが自分から言ったとか?あの人なら有り得るけど…
背を向けて頭をかく有岡くん。
その耳がなんだか赤いような気がして...
意外と優しいとこ、あるんだね♡
でも、私知念くんとは付き合わない。そんな目で見たことなかったし、ずっと幼馴染だと思ってたから。それに私は…
〈有岡side〉
山田さんの好きな人、俺...なわけないよな。
て、何考えてるんだろ。山田さんの好きな人なんて、誰でもいいじゃないか。俺には関係ない...はずなのに...
俺、何聞いてるんだろ。
あ、いきなり楽しそうになった。
誰なんだろ。山田さんをこんな風にさせる人は。悔しい。なんだかとても...
え?有岡くんから聞いてきたのに。何だか急にちょっと不機嫌になったような...
〈有岡side〉
違う。違うんだ。そういう事じゃなくて、俺はただ聞くのが悔しくて。辛くなって。だから...
どうしてそんなことが言えないのか。自分で自分に絶望する。素直に言えたなら、簡単なのに...
どうしてそんなことを思うようになったのか。今まで1度もなかったのに。君と会ってから、こんな事ばかりだ。
君といると、いつもの僕じゃなくなる。
君は、僕を狂わせる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。