第3話

友達の彼女 ~淳太~
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2021/06/14 03:31
~淳太‘s side~
梅雨時期にしては、珍しく青空がキレイな日曜日



着なれないフォーマルスーツを着て、俺は親友の結婚式に来てた。

…祝福されてるってことやろな




雲一つない青空は2人の門出を祝福してるんやろ。
あなた
淳太くん、来てくれたんだ。
淳太
当たり前やろ

目の前のあなたは今まで見たことないくらい、キレイな花嫁姿で



あいつが羨ましくなる。
俺とあいつとあなたは、昔からの腐れ縁で、



いつも、どこに行くのも3人一緒だった。
ずっと続くと思ってた3人の関係は


いつしか姿を変えていて


あなたの視線に先にはいつもあいつがおった。
それはあいつも同じで


いつしか2人は恋人同士になっとった。



俺の心だけ、置いてけぼりになったまま

淳太
馬子にも衣装やな
あなた
何それ、ひどいなぁ

そうでも言わんと、眩しくて見てられへんのよ。

淳太
あいつはもう来たんか?
あなた
まだ、淳太くんが最初だよ

そんな言葉にちょっとだけ優越感を感じる。





あの映画のように、ここから奪いされたらって思うねんけど
それは出来ない話で

淳太
幸せになれよ

としか言えないやん

幸せになってくれへんと、俺の心が救われないやん
淳太
俺、あいつのとこに行ってくるわ
あなた
うん

そう言って部屋を出ようとしたら、

あなた
淳太くん
急に呼び止められた。
あなた
今までホントにありがとう
淳太
なんや、急に
あなた
ちゃんと言っておこうと思って

その言葉に涙がこぼれそうになる。



泣きそうな顔を見られたくなくて、振り返らずに片手を挙げて、部屋を出た。

外は相変わらず、気持ちがいいくらいの晴天で



泣きそうな心を溶かしていく

俺の想いは無駄ではなかったんかな。


そろそろ前に進まんとな。



晴れた青空にそう誓った。

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