あなたside
宮城に行って練習試合をいくつか行う、と知らせを受けた。
違う県にまで行って練習試合か〜 何かワクワクする!
黒尾
「ところであなた」
あなた
「ん?」
黒尾
「問題が1つあるんだけど...」
あなた
「え...?」
まさか私は来ちゃダメ、じゃないよね?私はマネージャーだから付いて行くべきだよね?変な事は言わないでよ?でないと泣く。
黒尾
「まぁまぁ、そんな目するなよ。泊まる時の話しなんだけど...」
あー... そう切り出されたら大体想像がついた。
黒尾
「お前さ... 俺達男子皆と同じ部屋で... 大丈夫か...?」
ビンゴ... 私だけに部屋を1つ借りるとお金かかるだろうしね...
山本
「黒尾!何だよそれ!」
夜久
「俺はあまり良くないと思う」
などなど、男子が言い始めた。
年頃だし、唯一女子である私が男子と同じ部屋で寝るなんてね... それも分かる...
海
「黒尾が質問したのはあなただから、あなたの意見を聞かないと。どう?」
さすが海さん!
あなた
「私は一応大丈夫だよ... 皆を信頼しているから!」
だってこの宮城遠征は練習試合をして強くなるため。変な考えの余裕は無い。
黒尾
「ていう事だ。あなたに何かしたら俺がぶん殴るから覚悟しておけ!」
あなた
「美味しいご飯、作ってあげるからね ^^」
男子
「よっしゃー!」
うん、皆も気合入っている。楽しみ!
黒尾side
夜久
「"あなたに何かしたら俺がぶん殴るから覚悟しておけ!"だって。あっ、そ。1番気を付けた方が良いのはお前なんじゃないの?」
ミーティングが終わった後に夜久が隣に来てぼそっと発言した。
研磨
「だよね」
黒尾
「お前まで...」
まぁ、分かっているけどさ...
あなたに気持ちを伝えるまで変な事をしない、て決めてあるから大丈夫だと思うんだよね。油断は禁物、とここで突っ込むんだろうけどよ...
他の皆に関しては、俺の恋を応援してくれているから手は出さないだろ。仲間でもあるから信じる!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!