第14話

【届け】
80
2019/07/24 15:50
手紙を渡してから約1週間。
未だに電話は来ない…
今まで迷惑電話があるから電話はほとんど無視してたんだけど、あの人がかもしれないから、通知はオンにして必ずでた。




でも、あの人からは来ない。







無理もない、だって酷いことをしてしまったんだ。女の子を泣かせて、勝手に手紙渡して…





もし可能性があるならあの人に会いたい。話したい。
ジミン
テヒョナ〜(泣)
テヒョン
まだ来てないの?
面倒くさそうにスマホをいじりながらテヒョナが返事する
「来てないもんは来てないんだよー」半泣きでテヒョナ助けを縋る
テヒョン
ホントに本人に渡したの?人違いじゃなくて?
眉を下げて疑いの目で僕を見てくる
ジミン
テヒョナも見ただろ?きっとあの人なはず…
椅子に全身の体重を乗せて足をバタバタする

どうしたもんかと大きなため息をつくとテヒョナが軽く頭を叩いた
テヒョン
なんでジミナはいつもネガティブなんだよ
テヒョン
世界中の人に聞かれても大丈夫な内容にしてテレビでもライブでもなんでも話してみれば?
ジミン
炎上でもしたらどーすんだよー。armyは皆鋭いんだから。








…いや待て。
確かにテレビやライブは大事になるかもしれない。でも、Vliveはどうだろうか。
あれなら、あの人が見てくれる可能性は低いが、勘づかれる可能性も低い。
ジミン
テヒョナ!Vliveしよ!
テヒョン
なんかいい事思いついたんだな?
ジミン
おう!
元々今日はVlive をする予定だったから、何をするかは決まっていた。
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計画通り好評だった僕らの方言を紹介し、Vlive は終わりに近づいて行った。
テヒョン
今日は短いですがここまで!
ジミン
ありがとうございました!
テヒョン
アンニョン♡

テヒョナが動画をきろうとする直前に、僕は溜めていた言葉を吐き出した。
ジミン
手紙。
見てくれたら嬉しいです…!


そしてVlive は終わった。
ジミン
こんなんで大丈夫かな…?
テヒョン
ジミナにしては頑張ったんじゃなーい?
「よしよし」と僕の頭をぐしゃぐしゃに撫でてきたテヒョナ。子供扱いされてムカついたから近くにあったライオンをとった。
テヒョン
あ、返せ!
ジミン
やーだね!
五分ぐらいこの繰り返しで、最終的に僕が返した。
たく。どっちがガキなんだか…

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