………。あぁ。崩壊が始まる。
やはり…。崩壊から、逃げられないか…。
今日から、僕達の運命が変わってしまう。
眠たい…。珈琲。
よろよろと体が揺れながら
珈琲を作ろうとする。
アツアツに淹れたての珈琲。
フレンドの香り…
………。外が騒ぎ出した。
悲鳴の声が聞こえる?
今日の正午からは、何も無かった。
本当に何も…なかった。
………。まだその時では、なかったのか…。
結局、昨日は帰ってすぐ
筋トレしてたから1ミリも寝れていない。
………。うん。2杯目を飲もう。
二杯目を飲み。落ち着いた。
そして、顔を洗い、支度も終わらせないと。
顔を洗い、そして…戦闘が
出来る服に着替えよう。
紳士服に…。ロープ付きの服…。
陸上専用の靴、父、母からの形見…。
アイテムBOXで…
荷造りした物を収納していく。
地味地味と、感心していた。
いつでも、走れたり、戦う為に
事前に準備しよう。
いっち、にっ、さんっ。
そうして動けるようにした。
さて、外の様子は、どうなってるのやら…。
外を見るために、カーテンを少しめくる。
………。これは、地獄絵図のようだ…。
正午ではなく、朝の丁度、6時ぐらいに
騒ぎ始めたんだろう。
………。生存率を上げますか。
《経験値×10倍》これを利用しよう。
その前にステータスを見ておこう。
‐ステータス‐
ヒイラギ ソウマ
レベル 10
HP 9999/9999 MP 9999/9999
攻撃 9999/9999 耐久力 9999/9999
魔力 ∞ 対魔力 ∞ SP ∞ JP ∞
職業 『帝王』
固定スキル
・経験値×10倍 Lv ‐‐‐(不明)
・消滅 Lv ‐‐‐(不明)
ノアの予言を理解したから
獲得報酬として手に入ったんだよね。
殺られるのではなく殺るの方だ。仕方なく
動こう、魔物を探しに行こう。
静かに部屋から出た。
気配を消滅させよう。
………。出来てしまうのか…
なら、YESだね。
ありがとう。心の中でつぶやく。
………。さて…。
気配も消し。魔物に近づく
最初の魔物は…。あれかな?
宝石まみれの兎。
兎?少し、違うな…
宝石を体に取り組んでる………
1回、ドン引き気味をしたのは
何を言うまででもない。
ジュエリーラビット………
すまない。君達を狩らせて貰う。
どこにでもある包丁を……
アイテムBOXから出した。
包丁を手に持ち気配も消しながら
背後に目の前にたどり着き。
………。遅いよ!?勿論、YES。
こうして、殺気も気配も消し
真上から包丁を振りかざす。
‐ジュエリーラビットの肉 ×1
‐ジュエリーラビットの宝石 ×10
以上を獲得しました‐
少し……物足りないな。
沢山いる方に向かおう。
数秒、すると……本当に
スマホ、双剣が出た。
強化、そう聞こえた。
最大まで強化を頼もう。
スマホで色々…調べれそうだ。
アナウンスが聞こえるけど……
………。勿論、返答はなし
ピロリン〜♪
まさか……本当にしてくれたのか?
そして、新着を開くと。
助かる。これで有利に出来そうだ…。
ノアに……相棒となる為に
強くならなければいけない…。
2mあるだろうと結構な距離。だが
いつの間にか目の前という終着点に
たどり着いていた。
ピロリン〜♪着信です
勿論、YES。
またもや、先程と同じく
気配、殺気を消滅させ、近づく。
ん…?ジュエリーラビットの集団なのに…
1匹だけ色が違うようだ。何だろう?
だが、その1匹は
何故か、衰弱しきってる…。
でも、弱っているみたい
助けるべきだよね…?
父さんが言っていた。
”救える命は、今、ここで救え”
今になっては父さんがの名言だなぁ…。
ピロリン〜♪着信です
ピロリン〜♪着信です
そして、気配、殺気を消し、近づいた。
近くで見ると…怪我しているようだ。
その子の前に姿を現す。
当然、ジュエリーラビットには
見えていない。
突然の人間が現れ
ヴイッテルスバハラビットは
警戒し、怯えて、震えていたが。
怪我で痛々しそうにしている。
ピロリン〜♪着信です
手をかざし、ヴイッテルスバハラビットは
一瞬、震えた。
”ヒール”をかけ、怪我をなくし
汚れとかを振り払うために
”浄化”もかけておいた。
優しく、声をヴイッテルスバハラビットに
ピロリン〜♪着信です
家族がいない……。この子もか……なら。
悲しそうに、寂しそうにしている。
名前が無いのか……。それなら……
青くてまるで……
ピロリン〜♪着信です
ソラ…。よし、昇格させよう……。
ピロリン〜♪着信です
眩い光がソラを
包むように、光り出す。
やがて光が納まった。そこには
ピロリン〜♪着信です
照れたのは後でも
言うまでもなかった。
そう言えば…。ステータスを見てみよう
ステータス・オン………。
やりすぎ…。いや、やりすぎでしょ?
新スキル…。いつの間に獲得したんだろう。
ピロリン〜♪着信です
日常生活……ぁぁ、そうか。
父も、母も他界した
それからの事か…。納得出来る。
学校では……虐められたり
侮辱されたり、圧倒されたりの
繰り返しだったな………。
でも、分からない。鑑定や鑑定妨害は
何処で手に入れたんだろう?
ピロリン〜♪着信です
あ…。ジュエリーラビットの時か…。
利用されるのも嫌だからね…。
ソラも利用されたくない…。
大切な家族なんだ。守り抜こう。
ここにはもう、魔物がいないみたい
なら、次の場所に行こう。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!