第34話

独りぼっち
305
2019/02/08 11:24
「ここから出よう」
圭太
圭太
え…?
こころ
こころ
無理かもしれない、でも
こころ
こころ
…私はもう一度圭太と一緒にいたい。
紗也
紗也
こころ!圭太!
亮太
亮太
…思い出したんだ! 圭太っ!
紗也と亮太も来た。
みんな、想いは一緒。
圭太
圭太
僕も出れるなら出て、みんなといたい。
圭太
圭太
でも…
ミラ(鏡の少女)
ミラ(鏡の少女)
ちょっと目を離したらこんなことになるとはね。
圭太
圭太
ミラ!
ミラ(鏡の少女)
ミラ(鏡の少女)
…嫌よ。 もう1人になるのは嫌!!

彼女の背後から薄紫の煙が出る。

圭太が危ない。
こころ
こころ
待って!
ミラ(鏡の少女)
ミラ(鏡の少女)
なによ!
ミラ(鏡の少女)
ミラ(鏡の少女)
ずっと1人だったの。 
やっと1人じゃなくなったのに…。


そうだ、この子は小さな少女のまま時間が止まっているのだ。


独りぼっちで辛かったはず。

いつから鏡に閉じ込められているのかも分からない。


か細い声で、彼女は言った。
ミラ(鏡の少女)
ミラ(鏡の少女)
もう、独りぼっちなんて嫌よ…。

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