キーキー
錆びたブランコが鳴る。
ポツンポツン
ザーー
そうだ。
お人形さんみたいになれば。
感情なんて捨てればわたしは悲しく感じなくなる。苦しくなくなる。
今日からワタシはお人形さん。
｡oＯo｡.:♥:.｡oＯo｡.:♥:.｡oＯo｡.:♥:.｡oＯo｡.:♥:.
歌いたい。
なんでだ？
歌いたい。
ずっと黙ってたから
上手く喋れない。
けど歌いたい。
何歌おっかなぁ。
これしか持ってない。
充電は確か家を出る前に100㌫にした。
これ歌うかァ。
「ドライフラワー」
お人形さんが歌ってるみたいに
感情が入ってないなぁー。
友達に歌声は世界一なのに感情が入ってないって言われたっけ？
ポツンポツン
寝よ。
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第3話 ……
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。