第10話

6.彼女ちゃん、誕生日だってよ①
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2019/09/23 22:20
『誕生日の日は、ロマンチックに過ごしたいんですよね。』
まだ付き合う前に言っていたことを思い出した。

どうせなら、この前のドッキリの仕返しも兼ねて行おうとやる気満々。
誕生日の前日。
彼女ちゃん
彼女ちゃん
オッパ、明日ね___
スンウ
スンウ
あ、明日仕事入っちゃった。
で、なに?あした、なんかあったっけ?
あなたの誕生日を忘れている振りをした。

あからさまに落ち込んだ顔して、
でもすぐ笑顔に戻った。
彼女ちゃん
彼女ちゃん
ううん!
ただ、デートしたいなーって思っただけ。
お仕事頑張ってね!
スンウ
スンウ
うん、ありがとー
と、いつものようにほっぺウリウリ。
スンウさん、
あなたのこと溺愛してるので本当に今すぐ終わりたい様子。
でもあなたの喜ぶ顔を見るために頑張ります。
朝早く起きて、色々準備します。

あなたが起きないうちに家から出て、
そこら辺を、ぶらぶらして夜まで時間稼ぎ。
ーーーーーーあなたsideーーーーーー

ひどい、ひどすぎるこんなの。
今日、誕生日だって言うのに、
仕事入れて、朝も会えないまま出てくなんて。

テーブルに上がった1枚の紙を見つめながら
どうにもならない怒りを心の中で繰り返していた。

『行ってくる。残業までありそう。』

なんて。夜までかえってこないってことじゃんか。

テレビ見ても、読書しても、スマホいじっても
いつもより寂しく感じるのは、誕生日のせいなのだろうか
誕生日という特別な日に1人だからだろうか。

時間もいつもより遅く感じて、寝ることにした。
けど、寝付けない。
ベッドが広い気がして、落ち着かない。

もう、何をしてもダメ!

そんなことを思っていると、ピコンとスマホが鳴った。

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