第16話

ワタシのキモチ 2
57
2018/05/26 13:46
「ひ、光…!?」

「え?り、凛…」

莉久が驚いていた。

莉久の隣はなるだった…

最後の席がここになる。

私の最後の席…隣は、光で…斜め前はなる…。

嵐の予感…

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「嘘…だろ。」

「大丈夫かー?光」

今は昼。

それぞれ好きな場所で好きなものを食べる時間。

今日は一段とマイナスモード。

なんで、隣が凛で前が成瀬なんだよ…

こんな時に限って、
俺って運ねーわ。

でも、凛とは話したかった。

あの日の…キスはなんだったのか。

だいたいは分かっているがもしかしたら…

と思うんだ。

「凛、よろしくな…」

遠慮がちに言うと、凛は一瞬ビクッとして言った。

「うん、まさか光とは思わなかったよ~」

とえへと笑っている。

普通…だな。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

まさか光が普通に話しかけるとは思わなかった私は一瞬動揺した。

でも、ぎこちなくするとなんだかあ悪いと思ったこともなり、私は出来るだけ普通に接することにした。

それから一週間が経った。

正直、その席には慣れた。

光もそれなりに接してくれる。

(ぎくしゃくしなくて…よかった…)

これでまた、昔のように最後まで仲良くいけると思った。

でも、思うの。

授業中に居眠りしたたり…

グループの時だったり…

色々なところを隣だから…光の事がすごく分かっていく。

それが嬉しかった。
でも、切なかった。

また、好きが増えていく…

すごく嬉しいけど、その分切ないんだ…

私はどうせ、光とは友達のままで終わるのだから。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

最近の凛ちゃんは元気だ。

やっぱり、好きな人が隣だから?

僕じゃ、キミを笑顔にできないのか…?


そんなこと分かってる。

それでも、もう。
我慢の限界だ。

僕は我慢した。

だから、もういいよね…

大沢くん。
キミには彼女がいるのだから…


泣いた凛ちゃんを抱きしめて分かったんだ。

凛ちゃんは大沢くんといると、悲しむ。だから、僕が寄り添ってあげるんだ。

だから、凛ちゃんを奪うよ…

────

いよいよ、なるが動き出す…

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