第13話

相手のキモチ 1
69
2018/05/23 12:54
文化祭が終わり、次の日は休みだった。

私はどんよりしながら学校へと向かった。

あんな事…。

考えながらいつの間にか教室の前。

私は思った。

奈々や莉久に心配をかけたくはない。
だから、今は黙って…いつか言おう。

そう思った。

「おはよ!」

すると教室がしんと静まった。

(…え?)

「大沢の彼女だ!」

「キスした~!」

「…あ!」

そうだった。
私はすっかりその事を忘れたいた…。

どうしよう…

そしたら、奈々と莉久が来た。

「凛、おはよ!こんなの無視だよ!ね!」

「凛ちゃん、おはよう。うん。奈々ちゃんの言う通りだよ!!」

「ふ、二人とも…!」

席に着くとなるが来た。

「凛ちゃん、おはよう。大丈夫?」

心配していたみたいだ。

「ありがとうね。なる、大丈夫!」

「そっか、なら良かったよ!」

私はピースサインを送った。

そして、光は何も無かったかのように金木と話していた。

奈々がゆっくり言った。

「凛、瑠夏に聞いたんだけどね。」

「ん?」

「大沢、あんまり気にしてないよ…。
だからね、周りに勝手に言わせとけばいいんだよ。」

「奈々…」

「ありがと…」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「大丈夫か?」

「瑠夏、何が?」

「伊野さんの事だよ。」

「ああ、凛…か。」

「実はね、俺の親伊野さんの親と仲が良くてね。大変なこと聞いたんだ…」

瑠夏が真顔になった。

凛に何かあったのか?

そう思って聞こうと口を開こうとしたら、瑠夏が言った。

「伊野さん、来年の春からアメリカだ。」

「……は?ア、アメリカ?」

「うん、親の転勤で決まったんだって…」

「な…んで。」

俺は、何も言えなかった。

あいつがアメリカ?
最初は嘘だと思ってた。

だって、学校では元気だからだ。

もしかして、誰にも話してないのか?

成瀬の知らないのか…?

お前は、そのままでいいのかよ。

怒りしかなかった。

────

凛がアメリカ…?

そしてそれを知った光は…

そして、なると凛に…!?

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