第8話

スキのツギ
75
2018/05/13 22:14
「あ~!美味しかった!」

凛ちゃんは、お腹を抑えながら言った。

「お腹いっぱいなんじゃない?大丈夫?」

「うん!お腹いっぱいで、なんだかスッキリ」

「そっか」

「うん」

凛ちゃんの笑顔を見ることが出来て良かった…。
あのまま、だったら…

「あ、なるなる」

「ん?」

「明日って、体育あったよね?」

「あ~、うん。確か、バスケだったよね?」

「バスケだ!やったああ!」

「好きなの?」

「うん!いっぱい動けるしさ、気持ちいい!」

「そうなんだ。僕は、サッカーかな~」

「サッカー…」

「凛ちゃん?」

なぜか分からないが、サッカーという言葉に反応した。

なんだろう…

でも、聞かなかった。

「テストが近いけど、大丈夫?」

僕は話を変えた。

「テスト?」

「うん、テスト」

「…え」

「…え?」

「テスト!?い、いいつ!?」

「今週、だよ?」

すると、凛ちゃんの顔が青ざめていた。

もしかして…

「忘れてた?」

「はい…スッカリ…」

「ふふ、凛ちゃんらしいや」

なんだかそれが、愛おしくなった。
凛ちゃんらしくて…

えへへと笑う凛ちゃん。

大口を開けて食べる凛ちゃん。

そして、泣いていた凛ちゃん。

前部が愛おしいんだ…。
好きなんだ…。

この気持ちは、いつか…

届くかな…?

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

なるは、優しい。

光とは違って…。

安心する。

それってやっぱり、幼馴染だからかな?

「凛ちゃん、あれ」

となるが指を指しながら駅の売店を指さした。

「ん?」

「あああああ!」

よく見ると、昔よく集めてた「わたあめちゃん」という、可愛い小さなキーホルダーがあった。

(あれ、中学の時に外すようになったんだっけ…。似合わないからって…)

でも今はいいよね。

「可愛い!」

「覚えてた?ふふ、相変わらずわたあめちゃんには目がないね」

「うん、中学から外してたけどまた付けようかな」

「え?外してたの?」

「うん、似合わないって」

「それって、言われたの…?」

そう、言われたの…

「光に…」

「光…って、あの男の子?」

気まづそうにいうなる。

「そうだよ。だから、付けるのをやめたの」

「そ…か。でも、凛ちゃんは可愛いんだからさ、自信もって!ね?」

「お世辞なんて…」

「そんな事ない!」

私の言葉をなるがかき消した。

「あ、ごめん…」

「ううん…いいよ。」


トクン

なんだろう…この気持ち…。


お知らせ。
今日から、木曜日まで勉強します!
なので、投稿できません…。

金曜日から再開です!

プリ小説オーディオドラマ