「あ~!美味しかった!」
凛ちゃんは、お腹を抑えながら言った。
「お腹いっぱいなんじゃない?大丈夫?」
「うん!お腹いっぱいで、なんだかスッキリ」
「そっか」
「うん」
凛ちゃんの笑顔を見ることが出来て良かった…。
あのまま、だったら…
「あ、なるなる」
「ん?」
「明日って、体育あったよね?」
「あ~、うん。確か、バスケだったよね?」
「バスケだ!やったああ!」
「好きなの?」
「うん!いっぱい動けるしさ、気持ちいい!」
「そうなんだ。僕は、サッカーかな~」
「サッカー…」
「凛ちゃん?」
なぜか分からないが、サッカーという言葉に反応した。
なんだろう…
でも、聞かなかった。
「テストが近いけど、大丈夫?」
僕は話を変えた。
「テスト?」
「うん、テスト」
「…え」
「…え?」
「テスト!?い、いいつ!?」
「今週、だよ?」
すると、凛ちゃんの顔が青ざめていた。
もしかして…
「忘れてた?」
「はい…スッカリ…」
「ふふ、凛ちゃんらしいや」
なんだかそれが、愛おしくなった。
凛ちゃんらしくて…
えへへと笑う凛ちゃん。
大口を開けて食べる凛ちゃん。
そして、泣いていた凛ちゃん。
前部が愛おしいんだ…。
好きなんだ…。
この気持ちは、いつか…
届くかな…?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
なるは、優しい。
光とは違って…。
安心する。
それってやっぱり、幼馴染だからかな?
「凛ちゃん、あれ」
となるが指を指しながら駅の売店を指さした。
「ん?」
「あああああ!」
よく見ると、昔よく集めてた「わたあめちゃん」という、可愛い小さなキーホルダーがあった。
(あれ、中学の時に外すようになったんだっけ…。似合わないからって…)
でも今はいいよね。
「可愛い!」
「覚えてた?ふふ、相変わらずわたあめちゃんには目がないね」
「うん、中学から外してたけどまた付けようかな」
「え?外してたの?」
「うん、似合わないって」
「それって、言われたの…?」
そう、言われたの…
「光に…」
「光…って、あの男の子?」
気まづそうにいうなる。
「そうだよ。だから、付けるのをやめたの」
「そ…か。でも、凛ちゃんは可愛いんだからさ、自信もって!ね?」
「お世辞なんて…」
「そんな事ない!」
私の言葉をなるがかき消した。
「あ、ごめん…」
「ううん…いいよ。」
トクン
なんだろう…この気持ち…。
お知らせ。
今日から、木曜日まで勉強します!
なので、投稿できません…。
金曜日から再開です!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。