僕は昔から仲がよかった友達がいた。
でも僕にとっては友達なんかじゃなかった__
僕にとっては友達としてじゃなくて、一人の女性として好きだった。
だけど、"あの日"から僕達はすれ違ってしまった___
そうつぶやきながら君のステータスメッセージをみる。
それはいつもと変わらない言葉__
『いつかまた会える日を信じて…』
これは誰宛に書いている言葉なのだろうか…これがもし僕のことだったらと、想像するだけで口角が上がる…
俺があなたと最後に喋った会話が頭で何度もリピートする。
「なぁあなた!またここで会おうな!」
『うん!絶対…ね!』
この時のあなたから僕は何も知らなくなってしまった。
例えば君が髪を切ったとしても僕が一番に気がつくことは不可能なんだ…
でもそんなある日君から連絡がきた。
『久しぶり…今日さ、あの場所で待ってる…』
本当は今日は仕事がある日だったが君と会うために仮病を使って会社を休んで"あの場所"へ行った。
僕ははやく君に会いたくて走ってあの場所へ行った。
そこにはすっかりと子供の雰囲気が抜けたあなたの姿があった。
でもそれからはあなたは気まずそうな顔をしている…
これじゃ、冷めきった合コンみたいじゃないか…
でもそんな雰囲気を壊すかのようにあなたは喋りはじめた…
なんだろ…
その時、僕の心はバリバリっと音をたてたよいに崩れた。
やっぱりそうだったか…なんとなく察してはいたんだ…
だって、表情一つ一つが見てないうちに凄く変わっていたんだもの…
もう俺の目の前で楽しそうに話してくれるあなたはいなくなっちゃうのかな…
あなたがその彼氏のことについてニコニコしながら幸せそうに語っていた。
本当は俺はこの場から今すぐにでも消え去りたかった…
あぁ…俺の恋はおわったのかな…
今度次会うのはきっと結婚式なんだろうな…
だけど、もし僕の願いが叶うなら…
❦ℯꫛᎴ❧
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。