第52話
SEVENTEEN A-TEEN.
僕は今年で18になる。
18にもなるのにまだ恋をしたことが無いのは僕の見る目がたんに悪いのかなんなのか………
とにかく今周りの友達がみんな彼女やらなんやらと僕に紹介してくるので、僕も当然焦っている。
実は僕にも少しだけ恋というものに興味を抱いく気持ちはある。
だけど、過去の自分があれだけ悩んでいたのにって思うとどうやら先に進めないらしい。
🐰「あ〜!もう!」
むしゃくしゃして机を ばん と叩く。
すると
『ぬぉ?!』
🐰「………え」
そう、君を見つけた。
これがぼくたちの出会い。
でも、この時の僕には恋がこの時から始まっていることを知らず、でも、
なんだか新鮮な気持ち____
それだけだった。
それから、あなたに会ってから周りの友達も増えたし、毎日同じ友達とつるむようになっていた。
いわゆるイツメンみたいな?
そんな感じ。
いかにも18の青春って感じですごく今んとこ楽しい。
でも、僕は授業中ふとある考えがよぎる。
”僕の初キスは一体誰が持っていっちゃうのかな”
そんなことを考えられるようになった僕はきっと___
18という、最初で最後の青春の歳だからなんだと思う__
でも、青春とは___?
青春とはなんなのか___
きっとそれには決まった答えなんてなくて、ましてやそんな言葉、必要ないんだ。
でも、これだけは言える。
今はこのみんなといる時間の方が、テストより何よりもきっとめちゃくちゃ大事だってこと。
僕の横をみるといつも君がいて___
僕の横に立っている。
君の姿に僕は勇気を貰える。
でもこの勇気って一体………?
ねぇ、君の気持ちを僕に話してよ___
そんなことをつぶやけるのもきっと今自分が青春という立ち位置に入れるからだと思う。
”18”この数字は僕の全てかもしれない。
そんなこんなで気づけばもう暑い夏になっているわけで、みんなはしゃいでいるのを抑えられずにいる。
🐝「うぅ〜!夏だァ!」
なんていう僕の友人を見ながら僕も微笑む。
そんな僕にもこの数ヶ月で心変わりがあって__
雲みたいに純粋だった僕の心が君を欲しているみたいなんだ___
どんな言葉でも話すと僕をドキドキさせてくるあなたはきっと僕にとっての
体の毒みたいだ。
でも、このなれない感じが何だか最初で最後になりそう___
君にとってね__
だから僕は決心した。
実は今みんなで花火大会にきている。
みんな口々に綺麗だなんて言ってる。
僕はこの18という歳を後悔のないものにするために___
告白する。
ちょうど最後の花火が上がるとき___
🐰「なぁ、あなた」
『ん?』
”好きだよ”
end.