2人はオーナーよりも早くお店に来て、OPENの準備をしていた。
景子は、中学からの付き合いで、このお店を開くのに、共同経営者として私がオーナー(社長)で、景子には副社長になってもらった。
頼りになるパートナーだ。
翼は、前勤めていた大手デザイン事務所の新人デザイナーとして、景子と私と一緒に働いていた。
前の会社では、新人の翼は先輩達から、怒られてばかりで、いつも女子トイレで泣いていた。
そんな彼女を見ていたら、ほっとけ無くなり、私は翼を一緒にいつも、ランチ等に誘って、景子と私と翼で、つるんでいた。
そう言って私は、2人に声を掛けて"VelvetROSE"をOPENさせた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!