翌日
入畑「全員揃ったな、バスに乗りなさい」
及川「行きは及川さんと渡っちが隣だね!」
あなた『ワクワクしてるの?』
及川「…だって、楽しみなんだから」
あなた『そうだね』
あなた『ねぇ』
及川「どうかした?」
あなた『試合見て思ったんだけどさ──────』
及川「流石あなた!及川さんも同じこと思ってた〜」
あなた『まぁ、合ってると思うけどとりあえず様子見で』
及川「はぁい☆」
「「「「押っせー押せ押せ押せ押せ青城!」」」」
「「「「押っせー押せ押せ押せ押せ青城!」」」」
「及川くん頑張ってーっ!」
あなた『出たよ及川女子』
及川「え、なにそれ」
あなた『見た目だけでこの中身の酷さを知らない女子のこと』
花巻「それを及川女子と、言う」
「「「せーの、あなたさぁぁぁぁん!!」」」
松川「おぉ、来たよあなたの応援」
あなた『毎回思うけど私を応援することなんてなくね?』
及川「あなたの応援はいりませーん!!」
ピーッ
あなた『烏野のWU始まったから騒ぐのやめて』
ピーッ
あなた『ナイスレシーブ』
英のレシーブからの前衛2人
だけど
キュキュッ
ドッ
あなた『流石かよ』
日向「くれっ!」
キュキュキュッ
ドゴッ
あなた『あ、』
「『先生』」
ピーッ
あなた『ほら、合ってた』
及川「だよね〜♪」
あなた『録画したやつだと音声がちょっと解り辛くて確信持てなかったんですけど、多分間違ってないと思います。飛雄と10番の神業速攻と普通の速攻の使い分け方』
及川「"来い"と"くれ"」
岩泉「来いとくれ?」
及川「最初はチビちゃんは何か叫びながら突っ込んで行くな〜、頭悪そうだな〜くらいに思ってたんだけど」
あなた『うわ』
及川「神業速攻の時は「持って来い」とか「俺に来い」とか、"来い"って単語が入ってるっぽい。で、普通の速攻の時は「トスくれ」とか「俺にくれ」とか」
岩泉「"くれ"って単語か」
あなた『神業速攻の時に10番は球を見ないで打つみたいだけど、さっき"くれ"の時は普通に球を目で追いながら跳んでたからそれでほぼ確信』
及川「あくまでチビちゃんの武器は囮。彼にばかり目が行けばそれこそ向こうの思う壷。だから簡単な決まり事だけ作っちゃおう」
あなた『神業速攻の時は10番のマークは1人だけ、普通速攻の時はトスがどこに上がるか見てから跳ぶ。OK?』
「「「「オス!!」」」」
岩泉「つーか、こんな序盤でとくに動きのないタイミングでタイム取って気付いたことに気付かれたんじゃねぇの?」
あなた『むしろ気付いてくれた方がいい。こっちがあの合図に気づいたことが分かれば多少なりとも焦るから』
及川「やっぱあなたもそう思う?」
(((((この2人敵に回したくねぇ…)))))
あなた『意見が同じとかそんなことはどうでもいい。とりあえずさっき言ったこと意識して。あとこの時のローテ、サーブ狙う位置わかってるよね』
「「「「「オス!!」」」」」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。