自分達のことを、こんなキラキラで嬉しそうな顔で報告されるとは...
さすがに無視する訳にもいかず、驚きや恥ずかしさを隠せないまま返事をした。
家に入ったかと思えば、広い玄関に立ったまま、シングリの『Go Go Crazy』のことを語られる。
いつの間にか、6人の中で話が進み、家に住んでるあなたと成菜は蚊帳の外状態。
終わる気配もなくて、話し始めてから5分も経たないうちに、あなたはお風呂に入りに行った。
あなたが居ないことにみんなが気づいたのは、あなたがお風呂から出た、ドアを閉めた音だった。
みんながこっちを見ないな、と思ったら、パジャマを気にしていたらしい。
バニラソーダのような色のボーダーのパジャマは、フードが着いてパーカーのよう。
セットだったズボンはショートパンツで、いかにも部屋着という感じだった。
みんな、なんだか少し恥ずかしそうに顔を赤くして、落ち着きなく帰っていった。
それを見て、見送った私たちは吹き出して笑ったのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。