第4話

~Part4~
14
2020/05/23 22:00
???
もう、戻ろうかな…
???
早く、準備しないと間に合わない…
僕は急いで元の部屋に戻り、物語をパラパラと読み続けたーー
愛珠浪
愛珠浪
遠慮せず、沢山食べていいからね
薊
はい!ありがとうございます
時雨
時雨
ーーどうも
二人共食欲はちゃんとあるし、顔色も良くなってきた。
二人を拾って契約してから早一週間。
だんだんここでの暮らしも慣れてきたみたいで安心した。
そしてそろそろ、アイツが迎えに来る時間帯だろう。
今日は星兎のおさとの面会があり、ここから長に会うには星兎が持つ力が必要だ。
だから面会の時は必ずここに迎えが来る。
あ、どうせ面会をするなら二人を連れていこう。
それと念のため、莱閼も…。
夢未来
夢未来
薊、時雨、今日星兎の長と面会があるの
貴女達を紹介したいから着いてきてくれる?
時雨
時雨
承知しました、マスター
薊
了解です!マスター!
夢未来
夢未来
あと、莱閼もお願いできる?
莱閼
莱閼
え、いいけど…なんで僕?
夢未来
夢未来
星兎なら夢鈴が何かやらかしそうだからって事で
莱閼
莱閼
了解
瑞浪
瑞浪
あれ、今日はあの兎の所に行くの?
夢未来
夢未来
はい、長の方と面会に
今日は恐らく、現状確認のみだと思いますけど…
愛珠浪
愛珠浪
確認か~
やっぱり一国の王女様は違うよね~
薊
王女?マスターは王女様なんですか?
瑞浪
瑞浪
まあ王女ね、一番上だしちゃんとしてるし
夢未来
夢未来
瑞浪様、珍しく誉めてますね
今日刀が降ってきますね
瑞浪
瑞浪
え…
愛珠浪
愛珠浪
酷い言われようね、瑞浪www
時雨
時雨
そんなに瑞浪さんが誉めるのって珍しいんですか?マスター
夢未来
夢未来
まあ、珍しいね、他人に興味ないもん
莱閼
莱閼
そういえばそうだよね、あと自分自身も
瑞浪
瑞浪
いや流石に体調位は管理してるし
愛珠浪
愛珠浪
当たり前です
瑞浪
瑞浪
珍しく愛珠浪が怒ってる…今日この国滅びるんじゃない?
愛珠浪
愛珠浪
私は体調管理位ちゃんとしなさいって意味よこのおバカさん
瑞浪
瑞浪
ーーもういい、部屋に籠るもん
愛珠浪
愛珠浪
いやそれだけで拗ねるって逆に可愛いわ
瑞浪
瑞浪
もういい、愛珠浪嫌い
愛珠浪
愛珠浪
はいはい、そうですね
瑞浪
瑞浪
ーーババア
愛珠浪
愛珠浪
瑞浪?今何て言いました?
薊
あの、ババアって言ってましたよww
瑞浪
瑞浪
なんで裏切る薊~!!!!!!
愛珠浪
愛珠浪
み・ず・な・ちゃん☆
瑞浪
瑞浪
駄目だ…もう御仕舞いだ……!!
夢未来
夢未来
ーー御馳走様、美味しかったわ
愛珠浪様、瑞浪様、食事中静かにしてください、迷惑です
その瞬間、誰かが屋敷の扉を壊した・・・音が響いた。
全く、今日は本当に刀でも降ってくるんじゃないの?
そして薊と時雨はいつもよりオロオロしている、特に薊。
薊
ま、マスター!!
今、物凄い大きな音が…!!!!!!
時雨
時雨
薊、落ち着いて!!
確かに大きな音がしたけど、マスターならなんとかしてくれるから…!!!!!!
夢未来
夢未来
いや、これやったの僕の婚約者希望・・・・・の人ですからお気になさらず
???
婚約者希望・・じゃなくて婚約者・・・だろ?桜の姫君
夢未来
夢未来
悪魔に言われても説得力皆無よ、
夢未来
夢未来
貴方に言われても説得力皆無よ、いと
絲
全く、折角俺が迎えに来てやったのにその言い方は無いだろ?
夢未来
夢未来
迎えなら茨菴しあんが来るのでお気になさらず
絲
ったく、連れないな…ってあれ、新入り?
夢未来
夢未来
ああ、新しい家族
薊、時雨、挨拶して
薊
薊です、よろしくお願いします…
時雨
時雨
ーーマスター、コイツ大丈夫なんですか
夢未来
夢未来
んー…多分?
絲
多分って酷いな…
そんなに俺の事嫌いか?
うわでた、絲の必殺:瞳うるうる作戦。
瞳をうるうるさせる事でいつもの俺様キャラとのギャップを出し、相手をきゅんとさせる作戦。
だけど残念、僕には通用しないんですよ。
なんでか?それは散々コイツにそれをされたからだよ💢
夢未来
夢未来
うん、少なくとも絶対君の婚約者にだけはなりたくないかな?
絲
だけどまだ制御できてないだろ、力
夢未来
夢未来
いざとなったら薊珠浪様と瑞浪様に止めて貰うし、この子達と契約したからそんな事はさせない
絲
は?契、約……?
莱閼
莱閼
全く、またやってんの絲は……ってなにこれ、絲が黙ってるとかどうしたの?
夢鈴
夢鈴
え?絲が黙ってるとか今日本当にこの国滅びるんじゃない?
絲
ーーーー夢未来
夢未来
夢未来
え、何
え、契約の何が悪いの一体。
僕は絲の所有物でも何でも無いんだけど?
絲
俺も……
夢未来
夢未来
俺も?
絲
俺も夢未来と契約する!!!!!!
愛珠浪
愛珠浪
え…
瑞浪
瑞浪
何言ってるのコイツ
薊
ま、マスター?
時雨
時雨
変わりようが凄い
夢未来
夢未来
とりあえず理由をどうぞ
絲
だって夢未来結婚してくれないじゃん?
それなら傍にいて夢未来を感じられる契約をしようかなと♪
夢未来
夢未来
自分のお国へお帰りください
鳴兎
鳴兎
あ、どうもこんにちは
瑞浪
瑞浪
あ、鳴兎めいとじゃん
茨菴はどうしたの?
鳴兎
鳴兎
どこぞの悪魔の王子にボコボコにされてました
絲
ん?って、鳴兎…
夢未来
夢未来
ーー絲?
愛珠浪
愛珠浪
どんとまいんど
瑞浪
瑞浪
二人共、部屋移動しようね
時雨
時雨
あ、はい
薊
分かりました?
莱閼
莱閼
僕は行く準備するから~
夢鈴
夢鈴
私も部屋戻ろうっと!
絲
えちょま、は!?
夢未来
夢未来
覚悟しろ、絲!!
絲
はぁぁぁ!?!?!?
ーーその後屋敷中に悪魔の王子の悲鳴が聞こえたのは、現場にいた誰しもが予想していた事だろう。

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