第11話

「感情アリス」(story7)
938
2018/07/05 10:41
バンッ!
Emotion Alice
Emotion Alice
!?
音がしたのは、3月ウサギの方からだ…!
Emotion Alice
Emotion Alice
3月…ウサギ…?
私は走った。走って走って走って走った。
Emotion Alice
Emotion Alice
3月ウサギ!
March Rabbit
March Rabbit
3月ウサギはピクリとも動かない。
Emotion Alice
Emotion Alice
そんな…やだ…なんで…?
その時、声が聞こえた
March Rabbit
March Rabbit
アリス…様…
March Rabbit
March Rabbit
好き…でした…お幸せに…なっ…て下さ…
3月ウサギは、朽ち果てた。脆く、弱く。
私は…
3月ウサギの為にも生きる。
Emotion Alice
Emotion Alice
3月ウサギ…
Emotion Alice
Emotion Alice
ありがとう…!
それから、私は泣いた。泣いて、泣いて、泣いた。
全部。吐き出すように。
そこで、夢は覚めた。
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
何故か電車に乗っていた。電車というより、SLだ。
とても、古いSLだった。
だけど、暑い真夏に対抗できるようにクーラーは効いてるし、椅子も固くはなかった。寧ろ、ふかふかだった。
なぜこんなSLに乗っているのだろう。
すると、頭上から、声がした。
???
???
おはよう。
その男の人(ヒト)は、夢の中のマッドハッターににていた。
マッドハッター
マッドハッター
よく寝れた?
あなた
あなた
ええ。
マッドハッター
マッドハッター
おや、礼儀正しいもんだね。もっと、現代人かと。
あなた
あなた
勿論、私は、現代人です。ですけど、今時の子みたいに下品ではありません。
マッドハッター
マッドハッター
ふふ、そうかい。
あなた
あなた
マッドハッター。
マッドハッター
マッドハッター
何故、私の名を?
あなた
あなた
夢のマッドハッターに似ていたから。
唯、唯、単純な理由で、呼んでみただけ。
でも、夢は…
あなた
あなた
でも、夢は…もういい。
海の近くをSLは通っていた。
窓ガラスを割り__


























窓に飛び出した。
ガシャアン!!
マッドハッターは、吃驚していた。
でも、そんなの、気にしない。
私は「私」じゃない。私なんだ。
空想なんかじゃない。クソゲーだ。
目の前に「game over」の文字が映る。
私は…
ゲームをやめるを押した。
これでいいの。これで。
物語が始まる。

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