とは言ったものの、桃寧は今何処に居る?
分からない…
すると公園の入り口付近まで希梨が来た
こんな大事な時になんの用だ…
でも良く見ると希梨の体は所々から血が流れ落ち、数え切れないほどのアザが出来ていた
ダダダダダダッ
ダダダッ
早く…!!
早く…!!!!
桃寧!!!!
間に合え…
間に合え間に合え間に合え!!!!!!
???side
あぁ…ウチってなんにもできない
結局人を裏切って強い方に着く…
こない屑でごめんな
こんな屑でも出来る事あると?
あぁ…壊れていく
君の目から光が無くなって
髪が白くなって
君が、君という人間が、
壊れていく…
ウチのせいで…
でも…
でも!!!
もう失いたくない!!!!
こんな屑でも…こんな屑でも…
出来る事があるなら!!!
君の……君の…!!!
君の隣に!!!
居させて欲しい…!!!!
ギュッ
桃寧side
壊れた。
僕と言う存在が。
心の奥の奥、一人でうずくまる
あの子に頼ってばかり
僕はあの子の背に隠れて終わるのをただ待っているだけ
桃菜
僕の憎しみ悲しみ苦しみを集めて作られた存在。
あぁ…僕はまた人に迷惑を掛けて…
ほら、桃菜の手が赤く染まる
ほら、桃菜の目に雫が溜まる
ほら、桃菜がまた罪をかぶる
もう僕の存在なんて消えてしまえば良いのに
そう思うと目の前に銀色の細長いパイプが見えた。
”桃寧”!!!!!
僕の名前を呼んでくれる人が…まだ居る
誰…?
そう聞く前に体がふわりと暖かくなったのを感じた。
___…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。