第48話

一味違う彼
329
2018/04/27 07:49
ショックを抱えながらも病室に戻った。
すると椅子に座りながら寝ている伸太朗を見つけた
寝てる…。 
可愛いなぁ♪
その寝顔を覗きながら言う
ひな
本当に優しい彼氏さんですね
育ちゃんの事を1番に思って
くれていて。
お名前、聞いても良い?
青宮 伸太朗です。
ホント、こんな私を受け入れて
くれてすごく嬉しいです
ひなさんは名前を聞いてふと疑問を生じた
ひな
青宮…?
なんかどこかで…
あ、それってこの病院にいる
3棟の方の祐太郎のことです?
ひな
あ、そうそう!
その人!
なんかちょっと似てるなぁって
ひなさんは、あははっと笑った。
はい、兄弟ですよ
二人は。
ひな
えっ…?
そうなの…?
イケメンな兄弟ねぇ
結構似てるわね
確かに、イケメンだよね
ー伸太朗はモテるってよく美和ちゃんから聞く
私がいない間学校でたくさん告白とかされてる
んだろうなぁ
そうだったらイヤだなぁ
だってー伸太朗は私のモノだもん…!
ひ、ひなさん!
私はいつになったら退院
できますかねっ!?
リハビリは頑張りますよ!?
少しでも早く学校に行きたい
伸太朗をとられたくないよ!
ひな
車椅子でいいなら
んー、体調とかが安定したら
退院の許可は下りるけど
足のリハビリと体のために病院には
毎日通ってもらうことになるわね
なるほど…車椅子でもいい!
早く…早く学校にっ!!
全然いいです!
リハビリ頑張りますから!
気合いが入りすぎて大声を出した育
ひな
ちょっ、育ちゃん声大きいって!
彼氏くん起きちゃうわよ!
ひなさんがそう言った。
案の定ー
伸太朗
んんっ…ぅぅ
………い、く?
目覚めた伸太朗。
寝起きの伸太朗はまたいつもと少し違って育の心を
仕留めた。
っぅぅぅぅ!?
な、何っ?伸太朗っ!
伸太朗
大好き…。
伸太朗はそう呟いてまた眠りに落ちた。
ただ、その一言は育にとっては物凄い威力のある
言葉だった。
えっ………?
し、伸太朗ぅのバカァ…
顔を真っ赤にして言う育。
ひな
バカップルなのかしら?
ーまぁ幸せならそれでいいのよね♪
そうーこの幸せはいつまで続くかわからない
育の余命まで続くのかー
あるいは、“あるモノ”などに壊されてしまうのかー
それはまだ誰にもわからない予想もできないことー

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