育が救急搬送され伸太朗は診察室の前の椅子に座り
じっと、扉を見つめ固まっていた。
1輪のキレイな花を持ったまま
事態を聞き付けた、育のお母さんや流、美和
祐太郎が病院に駆けつけた
いつも、育が倒れたときは皆もちろん心配し
駆けつけてくる
しかしー今回は違かった
息を切らし皆青ざめた顔で、泣きそうな顔で
扉を見つめる。
それもそうだ。
ーもしかしたらもう、育に会えなくなってしまう
かもしれないからー。
思わず、伸太朗の目からは涙が溢れる。
兄弟そろって涙を流し始める
白き花は輝いてみえるほどキレイだ。
その時だったー
診察室から一人の看護師さんが出てきた
この廊下ー全てが嫌な空気に囲まれる。
ーイヤだ。そんなの……聞きたくない。
伸太朗はそう呟くと突然倒れた。
ひなさんは診察室の中に呼び掛けると二人の
看護師さんが出て来て担架で伸太朗を運んでいった
……………………………………………
なんだろうかー……………
すごく嫌な……夢を見ていた気がする。
でも……オレは……泣いていたのかー?
泣いたあとがある……………。
じゃあ今はー夢……?
現実は……
しかしーここはどこだろうか…?
白……だな……
伸太朗は歩みを進めていく。
するとー
伸太朗は駆けていく。
育はー笑っていたんだ。
一人の突っ立って伸太朗を呼んでいるかのように
育のもとにたどり着き
その頬に触れようとしたー。
フワッとー、かすった。
何度も何度もー育に触れようとするがまるで3D
のように育が見えているような気もしてー。
そしてついには……淡い光を放ちながら消えた
伸太朗は一人白き空間に座り込み涙がを流す
そしてついに気づくー『これは夢だ。』
『はやく現実に戻って目を覚まさなければ』ーと
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。