第21話

家族でも…容赦しない。守るために。
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2018/04/06 05:26
薄暗い、そして冷え冷えとした室内。
いかにもお化け屋敷だ。
ううぅ…青宮くん…
怖いよ…
無意識に育は青宮くんの腕に捕まる
それには、青宮くんはお化け屋敷所ではないと。
お化け屋敷がまるで暖かい部屋に思えてくる
……………………………………
伸太朗
ぐはぁぁぁっ!
怖かったー!!!
やべー!
はぁ、はぁ…怖すぎて
汗が止まらない…!
美和
お疲れー!育!
お疲れ、そして質問。
なんで美澄はシンタローの
腕を掴んでいる?
流に言われて気がつく育と伸太朗
そして、二人は赤くなりいきなり距離をとる
ごごごごご、ごめんなさい!
ちょっと、頭冷やしてきますっ
そうして、育はダッシュでいずこかへ
と行ってしまった
伸太朗
お、おい!美澄さん!
ちょっと追いかけてくる…!
………………………
やばい、やばいっ…!
なんで私…青宮くんの腕に掴まっちゃったんだろ
ー好きだよ…やっぱり…
観覧車の見える…いや遊園地全体の見渡せる広場。
爽やかな風か服を揺らす
良い…風だなぁ…。
嫌なこと全部忘れてしまうような…。
病気のこととかもー。
その時だった、ザッザッザッと足音が聞こえた
振り替えると…。
あっ…あなたはっ…。
祐太郎
育ちゃん…。
本当に好きなんだよ。
諦めきれないんだ。
だからー…
伸太朗
兄さんっ!!!!
何…何してんだよ!?
育のことを追いかけてきていた伸太朗が叫ぶ
祐太郎
シン。
これだけは譲れない。
今までだって、オレが欲しいと
望んだものは全てシンが…。
出来の良い弟を持つって案外
辛いんだぜ?
祐太郎
だから…今回は…オレが
もらっても良いよな?
もちろん、シンの気持ちを
知らない訳じゃない
伸太朗
めろ…やめろっっっっ!
そこから先は言うなっ!
すると、祐太郎はフッと笑った。
祐太郎
わかった。言わねぇ。
だけどー。
祐太郎はそういうと育に顔を近づけた
へっ…!?
ゆ、祐くん…!?
ま、まさかー
祐太郎
育ちゃん、初めてかな?
なぁ、シンなんかよりも
オレを選べよ。
そして、祐太郎は育の顎を持ち上げキスを
しうとする
いや…いやっ…!
嫌だっ…私の初めて…を好きでもない人なんかに…!
伸太朗
くそがっっっっ!
テメー…ふざけんなよ!?
その時、唇が重なる直前に伸太朗は祐太郎に
飛びかかる
重い…音が何度も何度も…。
やめて…!青宮くん!
祐くん…死んじゃうよ…!
それ以上は…やめて…
祐太郎の顔からは血が滲んでいる。
伸太朗
家族でも…。
オレは…容赦しねぇよ…!
好きな子に…嫌がる女の子に
手ぇ出すなんてくそだろぉぉ!
祐太郎
っぅ…。痛ぇ…
はぁ…オレは…バカだよな
意識が朦朧としている。
き、救急車…!
少したって、祐太郎は救急車で運ばれた。
祐くんは、不良にやられた。そう証言し青宮くん
を庇ってくれた。
本当はー優しい人なのにな…。
伸太朗
すまない…美澄さん…。
怖かったよな…
ごめん…。
大丈夫だよ、青宮くん。
ーねぇ、観覧車乗らない?
きっと、眺めも良いと思うよ
伸太朗
あぁ…。
二人は観覧車へ向かった。
きっと、言いたいことは二人同じだとー。

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