第92話

違和感
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2018/06/07 22:30
救急搬送ー。
育は、病院のベッドで眠っている。
意識がなくただの人形のようにー
お母さん
育…。
お母さんが呟くと、コンコンっとドアをノックする
音が聞こえた
お母さん
はいっ
ひな
失礼します、育ちゃんの
様子を見に…
ひなさんは、点滴をを替えながら言った
ひな
後で、大切なお話があるって
先生がおっしゃってました。
きっとー育ちゃんのこれからの
ことです…。
お母さん
はい…わかってることでしたが…
やっぱり現実になると…
辛いっ…もんですよねっ…
お母さんは口を押さえながら涙を流す
誰もが…想い、願うことー
それは『生きて欲しい』それだけだー
………………………………………
眩しい……………
ここは…私の家…?
いつもと変わらない景色……………
だけど何かが違う…違和感の感じるー
お母さん
育、ご飯出来たわよ
早く食べなさいー♪
う、うんー
あれ…お母さん…若くなったね
もっとこう…疲れてる感じだったのに
お母さんの肌、頬の感じなど全然いつもと違う
まるでー少し前のことのような…
お母さん
あら♪
お母さん、若返ったかしら♪
お父さん私、若く見える?
お…父さんー?
お父さん
いつもと変わらないよ
育はお母さんの事を
褒めすぎなんだよ♪
そう言ってアハハっと笑うお父さん
なんでーなんで……お父さんが生きているの……?
お父さんは私が2歳頃で亡くなったんじゃないの…?
なんでーお父さんが…
ここに…いるの…?
お父さん
どうしたんだい、育?
お父さんはずっと育の成長を
ここまで見守ってきたじゃないか
お母さん
そうよ、どうしたの?
今日の育…変よ?
お父さんとお母さんは首をかしげる。
どう…なってるの…?
それにーお父さんとお母さんは…
私が2歳の頃の顔立ちと若さのままだ。
それじゃあ…今は…何年の…何月?
私はータイムスリップしたきたってことー?
それとも…夢を見ているの?
お父さん
ほら育、早く食べなさい
折角お母さんが作ってくれた
ご飯が冷たくなっちゃうよ?
う、うん……………!
いただきます…!!
まぁ…いいか!
今…すごく楽しい…
やっぱりお父さんがいるのといないのじゃ全く違う
ここが夢であるとしてもーここにいたいな…
ずっと…ずっとー
………………………………………
少しすると病室に先生が入ってきた
お母さん
せ、先生!
育はー育は…どうなるんですか!?
先生
お母さん、少し落ち着いて、ね?
少しーキツいかもしれないけど
落ち着いて聞いてくれるかな?
嫌な予感しかしなかったー
先生やひなさんの眼は…光を映さない…悲しみの瞳で
事の深刻さを物語っていた

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