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第26話

桐山side
中間
何やってんねん!今外出てええんか!?

淳太君の声が響いて、一瞬にして笑顔が消えた。
重岡
たまにはええやん、息抜きやって。
しげは相変わらず笑いながらふにゃっと答える。


それが癇に障ったのか、濱ちゃんがしげに向かってった。

濱田
たまにはちゃうやろ!お前大人やろ!?
先生の言うこと聞かんと勝手なことばっかり、お前病気っていう自覚あるん!?


言ったらあかん、そう思ったのは、もう濱ちゃんが言葉を発した後。

濱田
それからこれも!

叱りつける濱ちゃんを見て、呆然としてたしげの手から、濱ちゃんが1本の花を取った。

濱田
手荒れるから触るな言われてるやん!

手荒に花を取られた瞬間、「あっ」と小さな声を出したしげは、泣きそうな顔やった。


中間
濱ちゃんの言う通りやで、しげちょっと勝手すぎや
淳太君にも言われて、しげは俯いた。

「はよ部屋戻ろう」そう濱ちゃんがしげの腕を引っ張った時、しげはその手を思いっきり振り払った。
重岡
ちょっと外出ただけでなんやねん!
響いた声は、聞いたこともないくらい、大きなしげの声。

「お前何言ってるん?」そう淳太君が言う前に、しげは僕らを睨みつけた。
重岡
俺は、みんなに手取り足取り世話してほしいわけちゃう!俺の体は俺が1番よく分かってる!

入院すれば出歩くん禁止や、あれも食べたらあかんっていつもより制限多くなんねん!

1日中同じ部屋の中でじっとしてなあかん時に、みんなは自由に動き回って好きなもん食べてるねん!

風邪さえも滅多にひかへんみんなに俺の気持ちの何が分かるって言うん!?
「分かるよ」

落ち着いて、淳太君がそう言う。
重岡
絶対に一生分からへん!

なぁ!俺と同じになってみるか!?
言い返したしげは、息を荒らして、涙を流してた。




今まで、聞いたことなかった。


聞いたことのない、しげの気持ち。






俺ら、まだまだや。

「分かってる」なんて言葉でいうのは簡単で、


実際、しげやのんちゃん、神ちゃんのことを分かろうと努力したけど、




でもそれは、ただ単に病気についての知識を増やしただけだったのかもしれへん。





知識じゃなく、感情は、


何一つ分かってあげられてないのかもしれへん。

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みかん
みかん
WESTの太陽みたいなしげがだいすき。  くいだおれ太郎くんが大好き田舎の関西人
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