ずっと同じ体制でしんどそうに見えたしげを、あおむけに寝かせて布団をかけてあげた。
せや・・あの花、飾っておきたかったん・・・?
ずっと引っかかってはいたものの、聞けず、でもやっとそう聞くと、しげは「え・・?」と俺を見て、目をそらした。
・・・昨日な・・・おとんとおかんの結婚記念日やってん
小さく響いた声に、「え・・・」と消えそうな自分の声。
・・俺ん家、毎年結婚記念日には家族でちょっと豪華な食事すんねん。
おとんは毎年おかんに花束とおかんの好きなお菓子買ってきて、おかんはネクタイとかプレゼントするねん。
しげは目を合わせないまま話し出した。
最初は俺もその仲間に入りたくて、絵描いたりしてプレゼントしてた。何の日かも理解してへんかったけどな?
でも、中学校くらいから、二人で使えるものを探して、まぁ・・お金はじいちゃんにもらってたけど、それで買ったりして。
でも、今年は初めて家族そろえなかった。
やから、おとんもおかんも花好きやし、しおりにでもして送ったろうかなって。なんかええ感じやろ?
俺は、なんてアホなんや。
そうとも知らず、
大切な花を、台無しにした。
こんな包帯、大げさやんなぁ・・・
花さわったくらいで・・、ちょっと痒くてちょっと痛いだけやんか。
何もできひんけど、俺やって何かしてあげたいねん・・・。
家族そろって、結婚記念日くらい・・・
おとんとおかんを悲しませたくなかった・・・・。
段々と震えるしげの声。
しげは包帯で覆われたほうの腕で顔を覆って、必死に涙を堪えていて。
そんなしげの手をぎゅっと握ってあげた。
なぁ、一緒に屋上行くか?
気付けば口にしてた言葉に、
しげも、
自分も、驚いてた。
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