プリ小説

第32話

濱田side
ずっと同じ体制でしんどそうに見えたしげを、あおむけに寝かせて布団をかけてあげた。


濱田
せや・・あの花、飾っておきたかったん・・・?
ずっと引っかかってはいたものの、聞けず、でもやっとそう聞くと、しげは「え・・?」と俺を見て、目をそらした。




重岡
・・・昨日な・・・おとんとおかんの結婚記念日やってん




小さく響いた声に、「え・・・」と消えそうな自分の声。



重岡
・・俺ん家、毎年結婚記念日には家族でちょっと豪華な食事すんねん。
おとんは毎年おかんに花束とおかんの好きなお菓子買ってきて、おかんはネクタイとかプレゼントするねん。
しげは目を合わせないまま話し出した。

重岡
最初は俺もその仲間に入りたくて、絵描いたりしてプレゼントしてた。何の日かも理解してへんかったけどな?

でも、中学校くらいから、二人で使えるものを探して、まぁ・・お金はじいちゃんにもらってたけど、それで買ったりして。


でも、今年は初めて家族そろえなかった。
重岡
やから、おとんもおかんも花好きやし、しおりにでもして送ったろうかなって。なんかええ感じやろ?



俺は、なんてアホなんや。




そうとも知らず、




大切な花を、台無しにした。





重岡
こんな包帯、大げさやんなぁ・・・

花さわったくらいで・・、ちょっと痒くてちょっと痛いだけやんか。


何もできひんけど、俺やって何かしてあげたいねん・・・。


家族そろって、結婚記念日くらい・・・

おとんとおかんを悲しませたくなかった・・・・。

段々と震えるしげの声。

しげは包帯で覆われたほうの腕で顔を覆って、必死に涙を堪えていて。


そんなしげの手をぎゅっと握ってあげた。




濱田
なぁ、一緒に屋上行くか?
気付けば口にしてた言葉に、



しげも、




自分も、驚いてた。

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みかん
みかん
WESTの太陽みたいなしげがだいすき。  くいだおれ太郎くんが大好き田舎の関西人